奈緒、“受刑者であり美容師”難役に挑む 『塀の中の美容室』実写ドラマ化決定

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桜井美奈による女子刑務所に実在する美容室をモデルに描いた連作短編集を、主演に奈緒を迎えて実写化した連続ドラマW‐30『塀の中の美容室』が、WOWOWにて8月22日23時より放送・配信されることが決定。ポスタービジュアルが解禁された。
【写真】『塀の中の美容室』に主演する奈緒
原作は、全国の女子刑務所の数ヵ所で現在も営業を行う「塀の中」の美容室をモデルに描かれた、桜井美奈の小説『塀の中の美容室』(双葉文庫)。「読書メーター 読みたい本ランキング」第1位を獲得、2020年には小説を原作にした同名コミックが刊行され、第24回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞するなど、小説、コミック共に高い評価を受けている。
舞台は、女子刑務所の中にある “あおぞら美容室”。美容師・小松原葉留が様々な事情を抱えた一般客たちの想いに寄り添うように、彼女たちの言葉に耳を傾けながら丁寧に髪を切っていく。葉留自身が様々な人たちとの出会いを通し、自らが犯した罪、そしてこれからの人生とどのように向き合っていくのかを描く物語だ。
主人公の美容師・小松原葉留を演じるのは、『東京サラダボウル』(NHK総合)をはじめとするドラマのほか、映画・CMなどで目覚ましい活躍を見せる奈緒。本作では過去に罪を犯し、刑務所に収容されている受刑者かつ美容師という難役に挑む。
今回の出演にあたり奈緒は、原作のモデルとなった岐阜県の笠松刑務所を訪れ、そこで実際に働く美容師の所作などを丁寧に役に落とし込みドラマ内で表現。さらに美容指導のもと練習を重ね、自身でカットやヘアアレンジにも挑戦している。
この度解禁されたポスタービジュアルは、そんな奈緒が絶妙な表情で主人公・葉留を体現する姿を捉えた、作品を象徴するカットとなっている。
原作者の桜井にとって、連続ドラマW-30『殺した夫が帰ってきました』に続いてWOWOWで2クール連続の実写ドラマ化となる本作。脚本には『風の電話』『エゴイスト』の狗飼恭子。監督には『団地のふたり』(NHK BS)や、第61回ギャラクシー賞テレビ部門大賞を受賞した『連続ドラマW フェンス』ほか数多くの作品のメガホンをとってきた松本佳奈。音楽は椎名林檎をはじめ多岐に渡るアーティストのスタジオワークに数多く参加、映画『すばらしき世界』の音楽を務めた林正樹が担当する。
法務省矯正局の協力のもと、実際の刑務所内で撮影を行うなどリアルを追求、一つ一つの描写を細部まで丁寧に描き出す『塀の中の美容室』。ひとりの受刑者と、社会を生きる女性たちの人生が交錯する、やさしくてあたたかな「再生」の物語。今後、脇を固める実力派キャスト陣を発表する。
奈緒は「実際に笠松刑務所を訪れた時、厳しさが芯にありながら、とても穏やかな刑務官の皆さんのことが印象に残っています。立て直そう、やり直そうとしたときに、大きく包み込み、見守ってくれる人がそばにいることのありがたさを強く感じました」と述懐。そして「今回の作品は実在する場所だからこそ伝えられることがあると思います。ひとつの物語として楽しんでいただくことはもちろんですし、『こういう美容室があるんだ』と知ることで、私たちができることはなんだろうと考え、自分の生活により身近に感じてもらえると思います」と語っている。
原作者の桜井は「撮影現場では、実在する『塀の中の美容室』が丁寧に再現され、主演の奈緒さんが演じる葉留の姿に、小説の登場人物がそのまま形になったような印象を受けました。作品に真摯に取り組んでくださるスタッフの皆さまの姿に、深く感謝しております。表現の形式は変わっても、物語の本質が変わらずに伝わり続けていることを、嬉しく感じています」とコメントを寄せている。
連続ドラマW‐30『塀の中の美容室』(全7話)は、8月22日23時よりWOWOWにて放送・配信。
※奈緒、原作・桜井美奈のコメント全文は以下の通り。