櫻坂46「13th Single BACKS LIVE!!」 座長・谷口愛季「私たちを推して損はさせません」
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その後、神秘的なSEに乗せて幸阪がひとりステージに姿を現すと、彼女自身によるナレーションをバックに儚げなソロダンスを披露。その流れから「本質的なこと」に突入し、幻想的な照明演出に導かれるような抒情的な空気で、会場を包み込む。また、遠藤をセンターに迎えた「君のことを想いながら」では歌に注力しながらも、随所に遠藤のバレエダンスなどをフィーチャーし、美しい世界観を構築していく。そして、軽快なビートに導かれるように始まった「ULTRAVIOLET」では、中嶋を中心にブロードウェイミュージカルを彷彿とさせるダンスを交え、ゴージャスさを打ち出してみせた。
9曲ノンストップで披露し終えると、再びMCパートへ。本公演の座長である谷口について話題が及ぶと、大沼は「ノンアルコール」の振り入れで助けられたことを明かし、「愛季ちゃんは三期生の母と呼ばれているけど、二期生の母にもなってほしい!」と懇願してみせる。また、谷口と同期の中嶋は「愛季は初めて参加する曲も多かったのに、すぐに溶け込んでくれて。そのたびに『カッコいい』と思った」と口にし、続けて「昨日の本番前の円陣で、『いっぱい練習してきたんですけど…(いざというときは)助けてください』と頼ってくれるところも可愛い」とメンバーだけが知る一面を教えてくれた。
MCでの和やかな空気も小島センターによる「僕は僕を好きになれない」が始まると、彼女の真剣な表情と全身から醸し出される気迫で一変。中盤では情熱的で激しい長尺ソロダンスパートも用意され、ライブがクライマックスを迎えようとしいていることを窺わせる。そして、大沼の「どっちが先にぶっ倒れるか、勝負だ!」という煽りから「もう一曲 欲しいのかい?」に突入すると、メンバーのギアも数段上がり、アグレッシヴな歌とダンスでBuddiesを圧倒。これに応えるように、客席のBuddiesも全力のクラップで場を盛り上げていく。ブレイクパートでは大沼が「足りねえよ、勝つ気あんの?」と挑発する場面もあり、ライブは最高潮へと近づいていった。
「12th Single BACKS LIVE!!」以降、ライブを重ねるごとにライブアンセムとして成長していく「港区パセリ」では谷口がセンターに立ち、大人びた表情や仕草で新たな一面を提示する。そして、武元の豪快なソロダンスを導入に「油を注せ!」に突入すると、会場はさらにヒートアップ。長尺の間奏パートでは『CHOREOGRAPHY DANCE TRACK TAKEMOTO YUI』というモニターが堂々と表示されると、その通り武元が振り付けを担当したダンストラックが披露された。彼女らしいダイナミックな動きを取り入れたダンスの数々を前に、客席からはこの日一番の声援が湧き上がる。
そして、ソファに座った谷口を中心に、見応えのあるダンスが展開されたのちに、彼女の〈I will be〉という囁きから本編ラストナンバー「I will be」へとなだれ込むと、ステージ上の10人は残りの体力をすべて注ぎ込むかのようなパフォーマンスを叩きつける。そんな2025年の締めくくりに相応しいステージを展開し終えると、最後に谷口が〈Can't let go now...〉と囁き、ライブ本編はフィナーレを迎えた。

