現代ホラー界を牽引するM・フラナガン監督の手腕に迫る S・キング原作『サンキュー、チャック』がトロント観客賞受賞
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■ライター・編集者/稲垣貴俊
〈物語〉を知り尽くした名匠による、驚くべきイマジネーションと語りの魔術。
名優たちが織りなす、優れた舞台のようにヒリヒリと濃密なアンサンブル。
大スケールながら、親密でウィットに富んだ会話劇。
――なんて贅沢な物語体験!
■映画ライター/平沢薫
“生きる”とは、いったいどのような営みなのか。奇想天外な物語の向こうから、マイク・フラナガン監督が投げかけてくるこの問いが、静かに、深いところに、染み込んでくる。チャックと一緒に踊りたくなる。
■映画ライター/遠藤薫
勝手ながらホラーのイメージが強かったフラナガン監督。だけど今回は怖くない! いきなり悲惨な世界の終わりを予感させる描写から始まり、暗い絶望を覚悟するものの、着地点はまさかの感動ミステリー!? トム・ヒドルストンの華麗なステップに酔いしれながら思うのは、いつか世界が終わるのは仕方ないとしても、「とりあえず、今を生きよう!」という中年らしからぬまっすぐな想い。世界の終わりを描いた作品はたくさんあるけど、予想外の角度からのアプローチに終始唸らせられました。見終わった後に感じる余韻も、愛しさとせつなさと心強さ(やっぱり中年)で大満足。説教臭さが微塵もないのもいい。
■CINEMORE編集長/香田史生
そこはかとなく漂う郷愁。「そうだった。スティーヴン・キング原作だったか...」すべてが腑に落ちた。
さすが『ドクター・スリープ』の監督。マイク・フラナガンとキング作品の相性の良さにも驚かされる。
近頃こんな映画を待っていた気がした。
■映画ソムリエ/東紗友美
人生の平凡さを嘆く必要はもうない。
“なんてことない人生”なんて存在しないのだと、この映画は教えてくれる。
私たちそれぞれの一生には、宇宙のように広がる物語がある。
観終えたあと、自分の中にも静かな宇宙が広がっていることを信じられる。
サンキュー、チャック。
■映画ライター/岡本敦史
あの日、トム・ヒドルストンが突然優雅に踊り出したから、人類はほんの少しだけ気分よく滅亡のときを迎えられたのかもしれない。
ここ数年ではいちばんのキングの理解者、マイク・フラナガン監督が、世界の美しさとその破滅を等しく詩的に描いた名編を軽やかに映像化。僕らに最後の思い出を残してくれた“誰でもないひと”チャックに、ありがとう。
■映画レビュアー/茶一郎
まだ涼しさの残る夏の夜、星空を見上げている時に感じるあの心地よさが、静かに続いていく映画。
ホラーというジャンルで心の傷に向き合ってきたマイク・フラナガンが、
記憶という宇宙に宿る無数の誰かと最期までダンスを踊ろうと、今度は私たちの人生を優しく肯定してみせる。
■映画ライター/加藤よしき
直球に申し上げまして、とても素敵な映画です。
原作は“ホラーの帝王”こと作家スティーブン・キングが贈る素敵な黙示録を、
キング大好きっ子のマイク・フラナガン監督が見事に実写化。
相変わらず相性バッチリで、万人にオススメできる人生応援映画になっております。
ホロ苦い希望を描く終幕は、きっと多くの人の心に残るはず。
やっぱね、とりあえず踊るのが一番です。

