安田顕、林遣都との二人芝居再演に込める想い「この脚本を自分の棺桶に入れてほしい」<舞台『死の笛』インタビュー>
安田顕が企画・プロデュースし、林遣都との二人芝居で大きな話題を呼んだ『死の笛』が再演される。安田と林の豊かで突出した表現力が、抜群のコンビネーションで息つく暇もなく楽しめるのはもちろん、脚本を国内外で高い評価を受ける坂元裕二、演出を日本のドラマや映画、舞台で名作を生み出してきた水田伸生が担うというクオリティの高さだ。もし、学生のころにこの作品を見ていたら、「演劇やる!」と〝演劇宣言〟していたと語る安田が、大阪市内で取材会を開いた。
【写真】安田顕、癒やしのほほ笑み!
◆林遣都のことは「プライベートとか一切知りたくないくらい大好き」
――2024年の初演から2年で再演です。
安田:2年前に林さんと2人でやらせていただいたんですけど、すごく楽しくて、お客さんも非常に喜んでくださって、その結果が再演に結び付いたんだと思います。僕が企画・プロデュースと言えども名ばかりで(笑)、やったのは、この座組を集めることだけ。あとは舞台にチェロを入れてくれませんかと。物語もすべて坂元さんにお任せしました。
――現在、再演に向けて稽古中だそうですが、林さんは初演の時と比べていかがでしょうか。
安田:より頼もしくなっていらっしゃいますね。 30代の男性の色気はどんどん醸し出すものなんだと改めて思いました。頼もしいし、スキルも上がっていらっしゃるし、舞台に、芝居に対して夢中に取り組む姿勢がより大きくなっている。大好きなんですよ、林さんのことが。もう何が好きと言ったら、プライベートとか一切知りたくないぐらい(笑)。食事にも呑みにも行ったことはないし、陰からのぞき見するぐらいがちょうどいいんですよ(笑)。
――林さんのどこが大好きなのですか。
安田:ドラマなどでも過去に共演していますけど、全然飽きないし、お芝居されている時の輝きが素晴らしくて、ずっと魅せられるんですよ。2人でやっている時の芝居の楽しさや、グルーブができていく感じは、もうたまらなくて、2時間の舞台を共有し、林さんを独り占めできるというのはなんて幸せなんだろうと。それほど魅力的で素晴らしい俳優さんです。
――『死の笛』は、ある戦時下で、敵国同士の炊事班に所属する2人のコックの物語です。坂元さんは再演に向けて、さらに改稿されました。
安田:初演から2年経って、坂元さんの中で感じる部分があったのか、さらにブラッシュアップしてくださり、今のご時世にマッチしているなと。どの時代でもマッチする普遍性みたいなものが坂元さんの物語にはあると思います。訴えかけるテーマがすごく大きくて、戦争と平和、死ぬことと生きること、美しいと汚い、考えると知能がないなどのシンプルなワードがいっぱい出てきますが、声高に提示するのではなく、ただ感じていただけると思います。
――坂元さんは、安田さんはカノオ、林さんはウスダという役をあてがきされたかと思うのですが、似ている部分や、違うと思うところはありますか。
安田:「お父さんが寝るしてて、仕事遅いするがで寝るしてた」というような、2人ともクセのあるしゃべり方をする人物なんです。それには理由があるんですけど、僕はカノオよりはもうちょっと流暢に話せるほうだと(笑)。年齢設定は一緒で50代ですね。坂元さんがこういう人物を2人にやらせたら面白いという意味であてがきされたんじゃないかと思いますが、自分自身に重ね合わせるところはないですね。
――林さんの役はどうでしょう。
安田:もうピッタリだと思います。設定として2人とも働くのが嫌で、自分の生きがいは何だということを考えている。僕の役柄は、復讐心というものを生きがいにして頑張っている人。林さんは、恋心というものを生きがいにして頑張って働いている人。林さんは色んな役をされますが、今回のようなピュアさを体現する時は、すごく魅力的で輝いています。
◆この脚本を自分の棺桶に入れてほしい
【公演概要】
舞台『死の笛』
7月3日~7月12日:東京・IMM THEATER
7月17日~7月19日:北海道・札幌サンプラザコンサートホール
7月24日~8月2日:大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール
◆出演
安田顕
林遣都
◆脚本
坂元裕二
◆演出
水田伸生
◆企画・プロデュース
安田顕
【公式サイト】https://www.teamnacs.com/stage.php?ex=2026_03