『トイ・ストーリー3』初期化されたバズがアイデアに!ピクサー新作の歌&ダンス秘話

カラフルな“死者の国”での冒険を描くディズニー/ピクサー最新作『リメンバー・ミー』(3月16日公開)。『トイ・ストーリー3』のリー・アンクリッチ監督がメガホンを取った本作は、ピクサー作品では初めて“音楽”をテーマに描く。アンクリッチ監督は、歌やダンスのシーンを描くにあたり『トイ・ストーリー3』のあるシーンをアイデアにしたというが、その名シーンとは?
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アンクリッチ監督が参考にしたのは『トイ・ストーリー3』で初期化されてしまったバズ・ライトイヤーが、突然スペイン語モードに切り替わり、 一目惚れしたジェシーに情熱的なダンスを踊るシーンだ。バズはジェシーの気を引こうと軽快なステップで腕を大きく振ったり、ジャンプしたり、笑ってしまうようなダンスを披露。同作のエンディングでも、バズとジェシーが 『You’ve Got a Friend in Me』に合わせて一緒に社交ダンスをするシーンがあり、ファンにとっては記憶に残る名シーンとなっている。
アンクリッチ監督はこのシーンについて「僕は『トイ・ストーリー3』のバズ・ライトイヤーが、スペイン語モードに切り替わり踊るシーンを描いたことがあった。映画の最後で『You’ve Got a Friend in Me』のスペイン語バージョンに合わせて、バズのダンスを振り付けするのはとても楽しかったよ」と振り返る。「そのシーンは僕がそれまでやったことがない、興味深くて楽しいアイデアを与えてくれた。そして、本作ではそれがもっと拡大されたんだ」。
音楽がテーマの本作には、ミゲルがギターを弾くシーンや、伝説の歌手デラクルスが名曲『リメンバー・ミー』を歌うシーンなど、たくさんの歌や音楽が登場する。そのすべてが大きなチャレンジだったというアンクリッチ監督だが「僕は本作に登場するすべての音楽が大好きだよ。音楽はこの映画のDNAの大きな部分なんだ。映画の中で音楽が役割を果たしていない瞬間はほとんどないくらいだね」と仕上がりには自信をのぞかせている。
音楽が数多く登場するだけの映画にならないよう、あくまでもストーリーを軸に歌や楽曲が制作された本作。共同監督のエイドリアン・モリーナは、ミゲルの物語を描くために音楽を活用し、ストーリーを進める助けになる歌詞を書いていったという。ストーリー制作に携わったストーリーアーティストのディーン・ケリーは「普通ミュージカルは音楽が先で、それからストーリーをそれにうまく合うように作る。しかし本作は物語の中で 、ミゲルに何が必要で、何をしたくて、何を感じているかといった気持ちを説明するような歌詞を書いたんだ」と話す。また「とくにストーリーの中でロペス夫妻が書いた曲『リメンバー・ミー』は劇中のいくつかのシーンで使われている。観客が死者の日に感情移入して、理解してもらう必要があったから」とも語っている。
映画『リメンバー・ミー』は2018年3月16日より全国公開。