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ユダヤ人を襲う悲劇 問題作『異端の鳥』戦争の非情さを映す本編映像&監督メッセージ到着

映画

映画『異端の鳥』場面写真
映画『異端の鳥』場面写真(C)2019 ALL RIGHTS RESERVED SILVER SCREEN CESKA TELEVIZE EDUARD & MILADA KUCERA DIRECTORY FILMS ROZHLAS A TELEVIZIA SLOVENSKA CERTICON GROUP INNOGY PUBRES RICHARD KAUCKY

 “発禁の書”を映画化した問題作『異端の鳥』のヴァーツラフ・マルホウル監督より、第二次世界大戦終結から75年を迎えた8月15日の<終戦記念日>に寄せて、日本の観客に特別メッセージが届いた。また戦争の非情さを感じさせる特別映像も解禁された。

【写真】“発禁の書”を映画化『異端の鳥』フォトギャラリー

 本作は、第2次大戦中、ナチスのホロコーストから逃れるため1人で田舎に疎開した少年が、差別と迫害にあらがいながら強く生き抜く姿と、異物である少年を徹底的に攻撃する“普通の人々”を赤裸々に描く。

 原作は、ポーランドの作家イェジー・コシンスキが1965年に発表した『ペインティッド・バード』。ポーランドでは発禁書となり、作家自身も謎の自殺を遂げた。その“いわくつきの傑作”を、チェコ出身のマルホウル監督が11年の歳月をかけて映像化、モノクローム3時間の大作に仕上げた。新人のペトル・コラールが、迫害を生き抜くうちに徐々に心を失っていく少年を演じる。

 マルホウル監督のメッセージは、「飢餓、病、殺人、火災、洪水、殺害、破壊された家屋、焼け野原、孤児。これらひとつひとつは、どれも自然と起こりうる。だがそのすべてを一度にもたらしうるのは、世界に一つだけだ。これまでに存在したものの中で、最も恐ろしい出来事。戦争である」というもの。そこには反戦と平和への強い願いが込められている。

 特別映像では、ユダヤ人を襲う余りにむごい悲劇が捉えられている。強制収容所へと走る機関車にはユダヤ人たちが座る余裕もないほどにすし詰めにされていた。多くの人々が貨車の板をこじ開け、決死の脱出を試みるが、列車に乗るドイツ兵によって片っ端から射殺されていく。そして、奇跡的に脱出に成功した赤子連れの女性がドイツ兵に見つかってしまう。彼らは逃げようとする母子をライフル銃でもてあそんだかと思うと、あっさり射殺―。

 疎開先を離れて村から村へと地獄の旅路を続けていた少年は、はるか遠くからその惨劇をただじっと見つめていた。彼は、殺されたユダヤ人の衣類や所持品を地元の村人たちが盗む行為が横行していたその場所に近づき、おもむろにひとつのかばんを開ける。果てしなく広がるのどかな東欧の田舎の景観と、そこで人間が引き起こす悲劇のコントラストを、美しくかつダイナミックに捉えた印象的なシーンとなっている。

 映画『異端の鳥』は10月9日より全国公開。

映画『異端の鳥』/「戦争の非情さを感じる」本編映像解禁

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