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震災後取り残された被災犬の姿を描く『とんがり頭のごん太』制作決定

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映画『とんがり頭のごん太~2つの名前を生きた福島被災犬の物語~』ビジュアル

映画『とんがり頭のごん太~2つの名前を生きた福島被災犬の物語~』ビジュアル(C)ワオ・コーポレーション/光文社

 東日本大震災当時の福島で、懸命に生き抜く被災犬の姿や人々の絆を描く実話を基にしたアニメーション映画『とんがり頭のごん太~2つの名前を生きた福島被災犬の物語~』の制作が決定した。2022年に公開される予定。

【写真】西澤昭男監督作、映画 『NITABOH~津軽三味線始祖外聞』ビジュアルほか

 原案は、仲本剛による著書「福島 余命1カ月の被災犬 とんがりあたまのごん太」(光文社)。2011年3月11日、午後2時46分に発生した東日本大震災。緊迫した状況の中避難指示が出され、人間がいなくなった街にたくさんの動物たちが取り残される。福島県双葉郡浪江町で生まれ育った、ちょっと頭の先がとがった「ごん太」も、飼い主と離ればなれになってしまう。

 今回制作するアニメ版は、懸命に生き抜くごん太と、置いていかざるを得なかった飼い主家族、そしてペットを救済するボランティアたちを中心に物語が展開。被災地の人々の苦悩や葛藤、動物と人間の関わり合い、そして過酷な状況下でも相手を思いやり支え合う人々の間に生まれた絆を描き出す。

 監督は、これまで第1作『NITABOH~津軽三味線始祖外聞』が第10回ソウル国際アニメーションフェスティバルでグランプリを受賞し、第2作『ふるさと―JAPAN』が第12回リヨン・アジア映画祭アニメーション部門グランプリ、第3作『8月のシンフォニー ―渋谷 2002-2003』が第15回リヨン・アジア映画祭のアニメーション部門2位を獲得した西澤昭男。音楽はクリヤマコト、美術監督は工藤ただしが務める。

 西澤監督は、「2011年3月11日。あの日、マグニチュード9.0の地震と大津波によって日常の多くのものが失われた。街、家、仕事、そして命。その後に起きた原発事故ではふるさとを失い、いまも戻れない人たちが数多くいる。この未曽有の出来事を決して私たちは忘れてはならない。便利で豊かになることを目指し、限りなく進んでいく科学技術…。その象徴ともいえる原発は、安価なクリーンエネルギーとして先進国に導入された。しかし、自然災害が多発する日本では果たして有効なのか。ひとたび事故になれば、すべてを失うことを知るべきではないのか。少なくとも未来に向けて、真剣に皆で考えるときではないか」と思いを熱弁。

 そして「『とんがり頭のごん太~2つの名前を生きた福島被災犬の物語~』は、この思いを被災犬ごん太と飼い主家族、そしてごん太を救出し手厚い保護をしたボランティアたちを真正面から描き、大人も子どもも身近なアニメという表現を用いて伝えていきます」と語っている。

 アニメーション映画『とんがり頭のごん太~2つの名前を生きた福島被災犬の物語~』は2022年公開。

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