細田守『竜とそばかすの姫』ベルの歌が美しい予告公開 キャラデザは『アナ雪』ジン・キム

アニメーション映画監督・細田守の最新作『竜とそばかすの姫』より、ヒロインの歌姫ベルの美しい歌声を収めた予告映像が解禁。併せて、『アナと雪の女王』などのキャラクターデザインを手掛けたジン・キムほか、本作のために集結した豪華スタッフ情報も公開された。
【動画】ベルの歌が美しい 映画『竜とそばかすの姫』予告映像
本作は、手掛けた作品の全てが日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞し、世界中の観客を魅了してきた細田監督のアニメ映画最新作。
過疎化が進む高知の田舎町に暮らす17歳の女子高生・すずは幼い頃に母を事故で亡くし、父と2人暮らし。母と一緒に歌うことが何よりも大好きだったが、その死をきっかけに歌うことができなくなり、現実の世界に心を閉ざすようになっていく。曲を作ることだけが生きる糧となっていたある日、全世界で50億人以上が集う超巨大インターネット空間の仮想世界<U>に「ベル」というキャラクターで参加することになる。
<U>では自然と歌うことができたすず(ベル)は、自ら作った歌を披露し続けるうちに世界中の人気者になっていく。そんな驚きも束の間、突如轟音とともにベルの前に現れたのは、<U>の世界で恐れられている竜の姿をした謎の存在だった。
今回、本作のために集結した世界的クリエイターたちの情報が解禁。ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオで『アナと雪の女王』『塔の上のラプンツェル』など数多くのキャラクターデザインを手掛けてきたジン・キムが、歌姫ベルのキャラクターデザインを担当。互いの作品をリスペクトし合っていたジン・キムと細田監督は、細田監督作『未来のミライ』が米国アカデミー賞にノミネートされた当時、ロサンゼルスで出会い意気投合。今回歌姫ベルのデザイン制作にあたり、細田監督がジン・キムに正式に依頼し、互いが熱望していたクリエイティブの共演が実現した。
また、先日公開された世界50億人以上が集う<U>のコンセプトアートを担当したのは、ロンドン在住の新進気鋭のイギリス人建築家/デザイナー、エリック・ウォン。超巨大インターネット空間を、建築とデザインの双方から独創的に描ける人物として細田監督自らが探し出した。
さらに、『ウルフウォーカー』をはじめ『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』『ブレンダンとケルズの秘密』など、これまで5本の映画がアカデミー賞にノミネートされたアニメーションスタジオ、カートゥーン・サルーンのトム・ムーア、ロス・スチュアート監督をはじめとするスタッフたちも参加。世界の才能が集結し、誰も観たことのない独創的な世界を表現する。
予告映像には、ジン・キムがデザインした歌姫ベルの美しく輝く姿が。高知の田園風景や校舎という日常から、仮想世界<U>へと新たな世界の扉を開いていくすず。そんな彼女の目の前に、謎の存在・竜が姿を現す。ついにビジュアルが明らかとなった竜がベルを抱きかかえる場面などダイナミックな映像が次々と映し出されていく。その壮大な世界観の一端を収めた予告映像となっている。
また同映像では、ベルの透明感と力強さを備えた歌声が印象的な楽曲も初解禁。母親の死で心に深い傷を負い、歌うことができずにいたすずが、<U>の世界で「ベル」として心に秘めてきた思いを込めた歌は、劇中の重要な楽曲のひとつ。「こんな小さなメロディが貫いていく世界が見たいの」という歌詞の通り、ベルの歌は<U>の世界に届くのか。そして、この歌声の主は。未だ多くの謎につつまれている本作の、今後の続報に期待したい。
アニメ映画『竜とそばかすの姫』は、7月全国公開。