先の見えない時代を生き抜いた剣心たちに学べ！ 『るろうに剣心』を今観るべき理由
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俳優の佐藤健が主演する大ヒットシリーズの完結作『るろうに剣心 最終章 The Final／The Beginning』の後編『The Beginning』がついに公開された。先の見えない時代を生き抜く剣士たちを描く本作には、今の時代だからこそ観るべき理由がある。
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1年前の春にコロナ禍で世界は一変し、日本でも緊急事態宣言が発出。行動が制限され、会いたい人にも会えず先の見えない不安な状況に置かれたことで、心が折れそうになった人も多いだろう。そのような日々を過ごしてきた人達に本作は、アクションエンターテインメント作として元気を与えるのはもちろん、登場人物たちの生き様を通して勇気や強さをもたらす。
本作の主人公・緋村剣心（佐藤）はかつて<人斬り抜刀斎>として刀を振るい、伝説の人斬りとして激動の時代を生き抜いた。そして明治維新後の新時代を迎えると、剣心は二度と人を斬らないという<不殺の誓い>を立て、人を斬ることのできない刀<逆刃刀>を手にし、弱き人達を守るため幾多の戦いを乗り越える。
かつては幕末最強の人斬りと謳われ、刀を捨てた後もその強さは健在で、日々進化を続ける剣心の秘密とはいったい何か？ シリーズ三作目の『るろうに剣心 伝説の最期偏』で、剣心のかつての師匠・比古清十郎（福山雅治）は「生きようとする意思は、何よりも強い」と語り、宿敵・志々雄真実（藤原竜也）に挑む剣心を真の強さへ導く。
シリーズ完結作『るろうに剣心 最終章The Beginning』では、人斬り抜刀斎時代の孤独な剣心が、巴（有村架純）との出逢いと別れを経て、流浪人となる姿が描かれる。これまでのシリーズでも、剣心は、薫（武井咲）や左之助（青木崇高）、恵（蒼井優）、弥彦（大西利空）など、大切な仲間と出会ってきた。そして、自分の命を犠牲にしてでも彼らを守ろうとするのではなく、自分も生きて彼らを守りたいという思いを胸に秘めていた。この思いこそ、剣心が成長を遂げさらなる強さを手にしたゆえんだろう。
人斬りとして剣を振るってきた剣心は、逆刃刀を手にした後も「剣一本でも、この瞳に止まる人々くらいなら、なんとか守れるでござるよ」と、自分の大切な人を守るため多くの敵に立ち向かう。また、剣心の拠り所であり、一番近くで互いに支え合う薫、左之助、恵、弥彦などもこの想いを共有しており、剣心を守りたいという揺るぎない意志が彼らをより強くしている。
コロナ禍において、家族や友人、恋人など、大切な人への想いが一層強くなった現代を生きる私達にとっても、彼らの「生きて、大切な人を守りたい」という揺るぎない意志は身近に感じるもの。これこそが、今の時代だからこそ『るろうに剣心』を観るべき理由といえるのではないだろうか。
大友啓史監督は、剣心と彼を取り巻く人々との関係について「（剣心は）ただの“流浪人”として全国をさすらい、自らができることを探しながら、やがて東京に流れ着いた。そこで出会った神谷薫や仲間たちの存在が、剣心の心に重くのしかかる記憶を癒し、束の間忘れさせてくれた。そして彼女たちは、剣心にとってかけがえのない存在となっていったのだと思います」と説明。
続けて「そして神谷道場の『人を活かす剣』という道場訓との出会いも、斬れない刀＝“逆刃刀”で市井の人々の暮らし守りながら生きていくのだという、剣心の生き方の背中を押してくれた、とても大切な教えです。剣心は仲間たちと出会い、活心流の教えと出会うことで、未来への眼差しを得ることができたのだと思います」と語る。
剣心にとって仲間たちの存在はとても大きく、彼にとっての生きる理由となっている。最新作『るろうに剣心 最終章 The Final』では、剣心に関わる全てを滅ぼすと宣言する、剣心の十字傷の謎を知る最恐の敵・縁により、大切な人達、そして東京の街が攻撃される。縁との逃れられない運命を背負いながら、愛する者のため、仲間たちのために全てをかけて縁に立ち向かう剣心の姿は、現代を生きる多くの人の心に訴えるものとなるだろう。
映画『るろうに剣心 最終章 The Final／The Beginning』は公開中。
