朝ドラ『ちむどんどん』ヒロインが沖縄で出会う人々に宮沢氷魚、山田裕貴、前田公輝ら
女優の黒島結菜がヒロインを務める、2022年度前期放送の連続テレビ小説『ちむどんどん』(NHK総合/2022年春より毎週月曜~土曜8時ほか)より、主人公が沖縄で出会う人々を演じるキャストとして宮沢氷魚、山田裕貴、前田公輝ら11名が発表された。
【写真】山田裕貴、前田公輝ら『ちむどんどん』ヒロインが沖縄で出会う人々を演じるキャスト陣
2022年に本土復帰50年を迎える沖縄を舞台にした、連続テレビ小説106作目となる本作。沖縄の本土復帰と共に上京し、西洋料理のシェフを目指し修業をしながら青春を送るヒロイン・比嘉暢子(黒島)を中心に、50年の歩みを見つめる、笑って泣ける朗らかな、美しい家族とふるさとの物語を描く。黒島のほか、黒島演じるヒロインの家族役で仲間由紀恵、大森南朋、竜星涼、川口春奈、上白石萌歌の出演がすでに発表されている。
今回発表されたのは、ヒロイン・暢子が沖縄で出会う人々を演じる11名のキャスト陣。
宮沢が演じるのは、東京からやってきた、比嘉家の友人・青柳和彦役。父親の仕事の都合で、子どもの頃に暢子たちの暮らす村に滞在した和彦は、やや繊細なところもあり、当初は沖縄になじめない気持ちで暮らすが、やがて比嘉家の友人となる。暢子に再会を約束して、東京に帰っていくが、その後、海外留学を経て新聞記者となり、暢子と東京で再会する。
山田が演じるのは、川口春奈演じる暢子の姉・良子の学生時代からの友人で教員仲間の石川博夫役。比嘉家の暮らす村からバスで30分ほどの町で、良子と同じく教員をしている博夫は、父も祖父も教員という教員一家出身。勉強熱心で生真面目な性格で、学生時代に勉強会を催して良子たちと交流していた。良子とどこか男女としてもお互いを意識している関係だ。
そして、連続テレビ小説初出演となる前田が演じるのは、兄妹の幼なじみの、村の豆腐店の息子・砂川智役。暢子たちの暮らす村の豆腐店の息子で四兄妹の幼なじみ、小さな家業を継ぎながらも、いつか自分でもっと大きな商売をしたいという野望を抱いている智は、暢子に想いを寄せるが、なかなか気づいてももらえないという役どころとなる。
そのほか、村で一軒だけの店、共同売店を取り仕切る前田善一役で山路和弘、上白石萌歌ふんする暢子の妹・歌子を導く音楽教師・下地響子役で片桐はいり、比嘉家の面倒を見る暢子の大叔父・比嘉賢吉役で石丸謙二郎、暢子の姉・良子に熱く片思いするお坊ちゃんの喜納金吾役で渡辺大知、新垣のおばぁ役で朝ドラ初出演となるきゃんひとみ、安室のおばぁ役であめくみちこ、兄妹の青春を見守るサンセットバーガーのマスター役で川田広樹、そして、沖縄を愛する民俗学者・青柳史彦役で戸次重幸の出演も併せて発表された。
NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』は、NHK総合ほかにて2022年春スタート。
<出演者コメント全文>
◆宮沢氷魚(青柳和彦役)
青柳和彦を演じさせていただくと初めて知ったときに、自分にすごく近いものを感じました。僕は生まれがアメリカで、生後すぐに日本での生活が始まりました。幼少期からインターナショナルスクールに通っていたこともあり、近所の子どもたちや、環境に馴染めない経験もあります。新しい環境に馴染む難しさを知っているからこそ和彦の気持ちはとても理解できます。だからこそ自分から何かを発信したいという気持ちもあります。和彦が大人になり新聞記者になったのもそういう想いがあったからだと感じています。過去の自分、そして成長した僕自身を参考することによって、より和彦という人物に深みを生み出せたらいいなと思っています。
◆山田裕貴(石川博夫役)
親のプレッシャー、これには自分も重ねつつ(笑)。だからこそ、お芝居ではなく役を生きることができると思うし、戦後の60年代、70年代の、まだ家柄や家族の関係に上下がある時代、その中でどう生き抜いていくかがこの男の見どころなのかと。人間が生きていく中で 人と人、この関係性に対して、深く考えられる役になるのかと思います。
◆前田公輝(砂川智役)
僕が演じる砂川智は、「家族のために尽くして働く、恋愛に不器用な男」です。僕自身、いつも家族への感謝を念頭に置いて仕事をしていること、そして恋愛ドラマの経験が多い方ではないことなどもあり、共通点の多い役柄だと感じています。役者として、1人の人物の長い歳月を演じさせていただくというのは初めての経験なので、生き方も恋愛も、智と共に成長していけるよう、役に寄り添いながら奮闘していきたいと思います! まずは、豆腐のことを勉強します。
◆山路和弘(前田善一役)
「沖縄やんばる地方の前田善一」。これだけで「絶対イイ人」なんだろうなと想像できる。恥ずかしながら、この私、40何年ほぼ悪役人生。20年程前たった一度、舞台で終戦直後の長崎でキリスト教の布教に携わる正真正銘の善人を演じた折、全く役に近付けずお手上げ。夜中の雨の六本木の路地裏で座り込み、天に向かって呟いた。「神よ…」。油汗滲む恥ずかしい思い出。折角与えて頂いた善人。「あきさみよー神様、助けてくぃみそーれー!」となりません様。脚本も知らぬのに、勝手に善人と決め、おもいをめぐらせています。
◆片桐はいり(下地響子役)
音楽を愛するあまり、時に思いがあふれてとんでもないことになる、という姉妹の高校の音楽教師の役をいただきました。「北風」と「太陽」をいっしょくたにしたような先生にできないかしら、と今は夢想しています。
◆石丸謙二郎(比嘉賢吉役)
20数年前から、沖縄本島や八重山諸島の島々に毎年通いつめ、海に潜ったり、自転車で島めぐりをしたり、釣りをしたりと、楽しんでいます。サトウキビ刈りの手伝いで、連日汗をかいたこともありました。こんな大変なことをしている方たちのおかげで泡盛が呑めるのかと、こうべをたれたこともあります。お墓の周りで唄い踊る島人の笑顔が大好きです。きびしい自然と政治のはざまで、明るさだけは失わないシマンチュの誇りが伝えられればと思います。
◆渡辺大知(喜納金吾役)
喜納金吾は明るく優しいムードメーカーで、好きな人へもガンガンアプローチしていく熱い男です。真っ直ぐすぎて「バカだなぁ」と思っちゃうくらいなんですが、なんだか憎めないやつ。自分がもし先輩だったら可愛がりたくなるようなキャラクターに出来たらなと思います。今は緊張もありますが、『ちむどんどん』の世界をとことん楽しみたいと思います。
◆きゃんひとみ(新垣のおばぁ役)
一番喜んでくれたのは、沖縄の母ちゃんでした。この発表があるまで、「本当に大丈夫なの?」と何度も電話が(笑)。「お前の年になってもまだ仕事があるのか」と言っていた父ちゃんが、どんなにか天国で喜んでいるかと。この発表を見て、母ちゃんはカチャーシーを踊っていることでしょう。女手一つで公設市場で果物を売って家族を養ってきた父ちゃんの母ちゃん(おばぁ)。玄孫の面倒までみて101歳で旅立った母ちゃんの母ちゃん(おばぁ)を思い出しながら、大事に新垣のおばぁを演じます!
◆あめくみちこ(安室のおばぁ役)
私の父方の祖母ミツおばあさんは、沖縄の興南高校が甲子園で初めてベスト4に進出した年に、テレビ観戦しながら応援に熱中するあまり、なんと倒れて病院に運ばれたことがあるそうです。なんという地元!! 勝ち進む興南高校球児の勇姿にミツおばあさんは本当にちむどんどんしたのでしようね~。私にもそのおばぁの熱い血が流れています! 今回沖縄のおばぁの役をいただいたこと、それはもう私にとって運命に違いないのです!
◆川田広樹(サンセットバーガーのマスター役)
僕たち復帰っ子も来年復帰50年に向けて、活動をしていけたらと考えていたところなので、オファーをいただいたときに運命を感じました! 久しぶりの朝ドラ出演、めちゃめちゃ嬉しかったです! 復帰50年を盛り上げるために全力で挑みますので、よろしくお願いいたします。
◆戸次重幸(青柳史彦役)
民俗学者という役ですが、がさつな性格の私が、繊細であろう学者という人間を表現するということに、役者ならではの楽しみを感じております。