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西島秀俊主演『ドライブ・マイ・カー』、主人公がたどる運命から目をそらせない予告解禁

映画

映画『ドライブ・マイ・カー』場面写真
映画『ドライブ・マイ・カー』場面写真(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

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 作家・村上春樹の短編小説を西島秀俊の主演で映画化した『ドライブ・マイ・カー』より、初公開となる90秒予告が解禁された。

【動画】“家福”西島秀俊がたどる運命とは?『ドライブ・マイ・カー』90秒予告

 村上による同名の短編小説にほれ込んだ濱口竜介監督が映画化を熱望、自ら脚本も手掛けた本作。主人公の家福悠介役を西島秀俊、専属ドライバーのみさき役を三浦透子が演じるほか、岡田将生、霧島れいから実力派俳優陣が集結した。7月6日より開催中の第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に、日本映画で唯一、正式出品されている。

 舞台俳優で演出家の家福は、愛する妻と満ち足りた日々を送っていた。しかし、妻は秘密を残して突然この世からいなくなってしまう。2年後、演劇祭に愛車で向かった家福は、ある過去をもつ寡黙な専属ドライバーのみさきと出会う。行き場のない喪失を抱えて生きる家福は、みさきと過ごす中で、それまで目を背けてきたあることに気づかされていく―。

 解禁された90秒予告は、愛車のサーブを走らせる家福(西島)とその助手席に乗る脚本家の妻・音(霧島)の一見穏やかなシーンから始まる。「今晩帰ったら少し話せる?」と音が、胸に秘めた思いを打ち明けようとしている様子が映し出される一方で、「奥様にはいつもお世話になっています」と音と親密そうな気配を漂わせる俳優の高槻(岡田)を家福が笑顔で迎え入れるシーンが続く。しかし、幸せそうな日々から一転、音は突然この世を去ってしまう。

 その後、広島の演劇祭で演出を手掛けることになった家福。「すごくいいドライバーです」と紹介される寡黙なドライバー・みさき(三浦)との出会いや、演劇のオーディションで再会する高槻などが映し出されていく。

 「音が死んだ日、もし少しでも早く帰っていたら…」。みさきや高槻との時間を経て、妻の音から聞くことができなかった秘密や喪失と向き合うことになる家福。「ごまかさないでください」と言い放つ高槻、「うそを言っているようには聞こえませんでした。それが真実かどうかは分からないけど」と家福の愛車の中で語るみさきなど、印象的な言葉が続き、その後展開される重厚な人間ドラマが見え隠れする。後半には、「舞台上での銃声」「カセットテープ」「ミラー越しのみさき」などの印象的なショットが連なり、家福がたどる葛藤と波乱の運命を予期させる。

 これまで、豊かな映画的表現で人間が持つ多面性や複雑な感情をあぶり出してきた濱口監督。その一端がうかがえる映像となっている。

 映画『ドライブ・マイ・カー』は、8月20日より全国公開。

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