西島秀俊、ピュアすぎる岡田将生を心配「こんな大人の世界で大丈夫なのか？」

映画

公開日：2021/8/20 15:45

西島秀俊、ピュアすぎる岡田将生を心配「こんな大人の世界で大丈夫なのか？」の

【写真】カンヌ国際映画祭脚本賞トロフィーをのぞき込む西島秀俊と岡田将生

　本作は、村上春樹の短編小説の実写化作品にして、第74回カンヌ国際映画祭で脚本賞を含む全4冠を獲得した濱口監督最新作。俳優であり演出家の家福（西島）が、妻を失った喪失から再生する姿を描く。

　西島は、初共演の岡田について問われると「本当に純粋な人。『こんなに大人がいっぱいいる世界に、こんな純粋な人が大丈夫なのか？』と思うくらい…」と心配。

　たまらず岡田が「でも僕、32ですよ（笑）。10代とか20代じゃないですよ」とツッコむも、西島は止まらず「心配になるよ！　もちろん経験を積んで、十分大人でタフな男性ですけど、どこか繊細でもろい部分を常に感じる。そこはずっと持ちながら、外側を強くして、両方持っていてもらえると、一ファンとしてはすごく幸せ」と述べた。

　他方、岡田は西島について「（西島の劇中での役柄が）演出家じゃないですか。今回ものすごい緊張感がある中で撮影していて、カットがかかった後、『どういう顔をしているかな』と（濱口）監督の顔をチラッと見ている。その次に、必ず西島さんの顔をチラッと見ている（笑）。どこか演出家として見ている部分がある。『僕の芝居は大丈夫だったのか』というのを、お二人に確認してしまっている自分がいた。それくらい西島さんは現場ではずっと家福していてくださっている。すごく刺激的でした」と話した。

　濱口監督は、撮影を振り返って「自分自身も、監督をしながら素晴らしいものが撮れていると思った」と自画自賛。日本人初受賞のカンヌ脚本賞のトロフィーがお披露目されると「世界最高峰の映画祭で賞をとるとは思っていなかった。幸運なこと。まずは村上春樹さんの物語がベースにあって、自分も今までにないような脚本を書けた感覚があった。ただ脚本は映画ではない。映画を見て、脚本賞を頂けている。この映画は特にセリフ、役者さんの発する言葉がそのまま映画になっている。役者さん全員に贈られた賞なのではないかと思っている。物語全体に与えられる賞は本当にありがたい」と感謝の気持ちを語った。

　西島は「日本で1個しかないんですよね？　（オークションなど）どっかに出たら、出どころが…」とジョークを飛ばしつつ、しんみりした口調で「本当に良かったですね、濱口さん。本当に…」と濱口監督を祝福した。

　本イベントに登壇予定だった三浦透子は、コロナ感染者との濃厚接触の疑いが生じたため欠席（PCR検査は陰性）。霧島れいかも濃厚接触者との接触があったため、安全を考慮して欠席した。