村山彩希&岡田奈々、仲良しな2人がつかこうへい作品で切磋琢磨「こんなバチバチすることあるんだ」
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約1ヵ月の稽古期間について、岡田は「最初は自分から話しかけに行けなかったけれど、周りの方がお芝居の話以外でも声をかけてくださって、うれしくてびっくりしました。私が後から入っていく感じなので、もっと突き放されるかと」と振り返る。一方の村山は「2作同時のプレッシャーはありました。分かっているのにできなくて、一回噴火して(笑)」と、稽古中に一度、稽古場を離れたことを告白。「泣きはらして戻ったら、皆さんが何に悩んでいるのか、どうしたらいいのかを積極的に考えてくださった。そのおかげで美智子ができあがったと思います」と感謝を述べた。
そんな2人を、中江は「元はグループ(AKB48)にいた2人なので、本当は仲が悪いんじゃないの?と意地悪な目で見ていました(笑)。実際はとても仲が良かったし、忌憚なく言い合っていました」と稽古場の様子を明かす。「それに、歌と踊りが本当に上手い。『本当に生だ』と毎日感心して聞いていました」と称賛した。
別作品でWキャストの現場を経験している荒井は、「どんなに仲が良くても、ダブルってギクシャクするもの。だから、ずっと『今のうち揉めとけ』と思って見ていて……(笑)」と笑い飛ばしつつ、「でも変なギスギスではなく、いい切磋琢磨をしていた」と2人を評価。百名も「村山さんは今まで女性が一人だったので、岡田さんが来て“座を取られる!”と必死だったと思う」と冗談めかして話した。
最後に村山は「どちらのバージョンも見ていただきたい。2作同時に出演するので、違う私が2人いるところと、成長した私をお見せできたら」とし、「学生が千円ということで、若い方に届けたい気持ちがあります。今ある幸せを改めて感じる作品になっている気もするので、勉強としても、プライベートでも来ていただきたい」と呼びかけた。岡田は「全部(村山が)言ってくれた(笑)。あとは何を言ったらいいだろう……絶対、勝ちます!」とライバル心を見せ、互いに高め合うような本番を誓った。
ゲネプロでは約60分の一部内容が公開。特別に、途中で村山と岡田が入れ替わる形で上演された。序盤に登場した村山は、田舎から上京したばかりの純朴な少女から、導かれるように全共闘の代表へと突き進む変貌を情熱的に好演。アクションを含め体当たりで美智子役に食らいつき、男たちに翻弄されながらも委員長として成長していく姿を見せつけた。後半に登場した岡田は、機動隊との折衝で委員長という立場の重さ、その悲しさと覚悟を全身に滲ませていく。革命に男も女もない、と言われながらも、どうしようもなく“女”であることを突き付けられ、慟哭のような決意を叫ぶ直情的な美智子を全身全霊で演じていた。
つか作品ならではの、血が煮えるような熱量で浴びせかけてくるセリフに圧倒される一方で、劇中で流れる「YUNARIS」の楽曲は清涼剤のように軽やかに響く。クリアな2人の声が醸し出すふわりと柔らかい優しさの中には、たおやかで力強い芯も感じられ、作品の勢いをさらに高めていた。2人が美智子の歩みをどのように体現していくのか、ぜひ見比べてほしい。
(取材・文:宮崎新之)
『つかこうへい革命ミュージカル ダブルス 「飛龍伝」「幕末純情伝」』は、11月22日まで東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて上演中。『飛龍伝』は15日まで、『幕末純情伝』は18日から、主人公・沖田総司を村山が演じ、坂本龍馬を百名、勝海舟を荒井が演じる。
【公演概要】
つかこうへい革命ミュージカル ダブルス『飛龍伝』『幕末純情伝』
作:つかこうへい
演出:中江功
監修:岡村俊一
■キャスト
『飛龍伝』
村山彩希/岡田奈々/高橋龍輝/荒井敦史/百名ヒロキ/柳下大/酒井大成/久保田創/杉山圭一/濱田和馬/飯田倫太朗/池本征矢/小栁喬/森田歩/伊東陽光/松本有樹純/吉田智則
『幕末純情伝』
村山彩希/百名ヒロキ/荒井敦史/柳下大/高橋龍輝/酒井大成/久保田創/杉山圭一/平塚翔馬/濱田和馬/飯田倫太朗/池本征矢/小栁喬/森田歩/伊東陽光/松本有樹純/吉田智則
■日程・会場
11月5日〜22日 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
<公式HP>http://www.rup.co.jp/