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渡邊圭祐×小林亮太×樋之津琳太郎、念願叶い稲葉賀恵と初タッグ 注目作『Yerma イェルマ』挑戦に意気込み

演劇

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◆稲葉から託された“各キャラクターに求めるもの”に真摯に向き合う

――この作品に参加するにあたって、自分の中にある目標とかテーマみたいなものがあれば聞かせてください。

渡邊:現時点ではまだ、原作のどの部分のエキスを、どこまで現代社会に落としこんで、それをどう解釈していくことになるのか、というのが見えていないので難しいところではあるんですが。

――オノマさんがどんな脚本を書き、稲葉さんがそれをどう受け止めて噛み砕いてくださるか、次第ではありますね。

渡邊:ナショナル・シアター・ライブで上演された『イェルマ』では、職業から全然違ったりしていたので「そういう視点からでも描けるんだ、なるほどな」と思っていたんですよね。そちらではロルカ自身が元々ゲイだったことも『イェルマ』の作品世界に落とし込まれていて、という解釈もされているみたいだったので。僕が演じる役にも、もしかしたらそうやってロルカ自身からもエッセンスをいただいてやれたらいいのかもしれないな、とも思っています。

――では、『イェルマ』以外の作品や資料に触れて勉強もしつつ、準備をされていくと。

渡邊:そのつもりです。

小林:僕が演じるビクトルの場合は、分かりやすい人間関係の役どころではないので。原作に近いところから考えると、曖昧な関係性、曖昧な距離というものが大事だとも思いますから、そういう視点でも考えてみたいと思っています。イェルマがビクトルのどういう部分に魅力を感じたのかという意味では、稲葉さんから僕に対して「色気だったり、けだるさみたいなものを表現してください」という言葉をいただいていまして……だけど僕ってそもそも、色気とかけだるさにはあまり縁がないというか、どちらかというと活発なほうなので(笑)。

――求められている方向性が意外だったと?(笑)

小林:そうなんです、特に演劇ではこれまでやってきていないキャラクターになるのかもしれません。その、けだるさという言葉ひとつとっても、それは何から来るけだるさで、どんなことに諦めがあるのかとか。女性がビクトルという人を見た時に魅かれる部分というものを、いかに自分と組み合わせて出していけるのか。ここは、新たな自分の扉を開かなければいけないのだろうなということは考えています。

――自分の違う面が出せるのかもしれないというのは、面白い体験にもなりそうです。

小林:稲葉さんとの面談の時にも、おそらくご自分の脳内にある言葉の中からどれを選べば相手に対して伝わるかということを、すごく考えてチョイスされている印象があったんですよね。そう考えると、稽古では果たしてどんな言葉をいただけるかということも、とても楽しみです。

樋之津:僕が今回演じる役は、原作に出てこないキャラクターなんです。イメージとしては稲葉さんから「純真さと清々しさを持って演じてほしい」という言葉をいただいていまして。そう考えると僕の場合は、その純真さと清々しさに関しては、まさに舞台に初めて挑むという意味では本当に真っ白な「今から行くぞ!」というこの想い、そこにちょうど重なりそうな気がしています。この物語の中での自分の役割に、初舞台というものに挑むという気持ちをうまく乗せてシンクロさせながら取り組んでみたいです。

――ちなみに、渡邊さんに稲葉さんが求めているものというのは「鋭敏さと繊細さ」だとコメントにはありましたね。そのことに関してはいかがですか?

渡邊:それは今、もう既に僕が持ち合わせているものではあるので(笑)。

一同:(笑)。

渡邊:いやいや、でもなんだか怖いですよね。こういう風に全員にそれぞれ、求めるものを言葉にしてくださることってこれまであまりなかった経験なので。

――でもちょっとうれしくないですか、イメージがしやすくなるというか。

渡邊:そうですね。ひとつ、指標ができるとキャラクターの外枠みたいなものが見える気がします。言葉自体は知っているけれども、念のため「鋭敏」という言葉を改めて辞書で調べておきました(笑)。

――では最後にお客様に向けて、お誘いメッセージを一言ずついただけますか。

渡邊:シアタートラムファンも多いと思いますが、あの劇場に負けないお芝居を作れたらと思っています、いや、作れていることと思います! そしてもちろん、トラムだけに限らず各都市の劇場で観ていただけたらとてもうれしいです。

小林:名作と言われるロルカの『イェルマ』をどう現代の物語として立ち上げて、観ていただいた方々に何を残せるかは僕ら自身も楽しみな部分ではあります。それがどう達成したか、ぜひ劇場で目撃していただけたらと思います。

樋之津:劇場でお芝居を観ていると、本当に時間があっという間に感じるんです。そういう、劇場ならではの楽しみもありますし、それぞれが観終わった後に自分の答えとしてさまざまなことを感じることができるはずですので、ぜひ劇場に足を運んでいただけたらうれしく思います、よろしくお願いします!

(取材・文:田中里津子)

 舞台『Yerma』は、9月21日〜10月12日東京・シアタートラム、10月17日・18日:兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、10月31日・11月1日:宮城・多賀城市民会館 大ホール、11月7日・8日:愛知・東海市芸術劇場 大ホールにて上演。

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【公演概要】

舞台『Yerma イェルマ』
舞台『Yerma イェルマ』メインビジュアル 撮影:皆川聡

『Yerma イェルマ』

◆日程・会場
9月21日〜10月12日:東京・シアタートラム
10月17日・18日:兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
10月31日・11月1日:宮城・多賀城市民会館 大ホール
11月7日・8日:愛知・東海市芸術劇場 大ホール

◆作
オノマリコ

◆構成・演出
稲葉賀恵

◆出演
咲妃みゆ
渡邊圭祐
小林亮太
樋之津琳太郎
大場みなみ
青山祥子
前東美菜子
渡辺いっけい

【公式サイト】https://setagaya-pt.jp/stage/32248/
【公式X】@Yerma_sept
【公式Instagram】@yerma_sept
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