ティモシー・シャラメとジョニー・デップ、まるで別人な2人の“ウォンカ”徹底比較!
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ティモシー・シャラメ主演の映画、『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』。原作となった児童書『チョコレート工場の秘密(Charlie and the Chocolate Factory)』に登場する天才ショコラティエ、ウィリー・ウォンカの“前日譚”を描く物語だ。ウォンカといえば、原作を同じくする映画『チャーリーとチョコレート工場』のジョニー・デップが演じる姿が目に浮かぶ人も多いのでは? 実は、ティモシーが演じたウォンカとジョニーが演じたウォンカは“別人”といってもいい。本コラムでは、2人のウォンカを深掘り比較し、それぞれの魅力について再確認していきたい。
【動画】ティモシー・シャラメ演じる若きウォンカがかっこかわいい! 『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』予告
本作は、ティモシー・シャラメ主演で贈る、歌と魔法と感動のファンタジー超大作。夢見ることを禁じられた町で、亡き母と夢見た世界一のチョコレート店を作ろうと奮闘するウォンカの姿を描く。
原作小説はこれまで何度か映画化されてきたが、その中でも日本でよく知られているのは前述した2005年公開の『チャーリーとチョコレート工場』(以下『チャリチョコ』)。しかし、ティモシー演じるウォンカが、この『チャリチョコ』のウォンカの若かりし頃だと思って観ると、「あれ、こんな人だっけ」と戸惑う人も多いのではないだろうか。筆者自身、子どもの頃に『チャリチョコ』を何度も見た世代なので、ティモシー・ウォンカにはいろいろな意味で驚かされた。実はティモシーはこの『チャリチョコ』の過去ではなく、あくまで原作に登場するウォンカの過去なのだ。とはいえ、2作品に登場するウォンカはどちらも非常に魅力的。ここからは、私たちを魅了する2人のウォンカについて比較しながら紐解いていこう。
『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』(C) 2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
『チャーリーとチョコレート工場』(C) 2005 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
■そもそも“チョコ職人になった理由”が正反対!
『チャリチョコ』のウォンカは、歯医者の父からお菓子を厳しく禁じられていた。あるハロウィンの日、幼きウォンカがもらったお菓子を父は無情にも暖炉に放り込むが、ウォンカはチョコレートが1つだけ燃え残っているのを見つける。それが、ウォンカとチョコとの出会いだった。大人になってからも、ウォンカは「家族」の愛がなかなか理解できずつらい思い出として時折フラッシュバックする。ウォンカにとってショコラティエになることは、父への反抗だったのだ。
一方で、今作でのウォンカがショコラティエとなる理由は「母との夢を叶えるため」。『チャリチョコ』とは正反対といってもいい。貧しい中で母が作ってくれたチョコの味に感動したウォンカは、自身でもチョコを学び、母と夢見た自分たちの店を持つことを目指して都会へとやってくる。母は彼が幼い頃に亡くなってしまうが、彼女が作った最後のチョコをウォンカはずっと大切に持っていて、夢を叶えた時きっと再び母に会えると信じている。大人にしてはかなり無邪気であるという部分については『チャリチョコ』版ウォンカと一致するが、今作のウォンカにとってチョコレートは家族の絆を意味するものだ。
『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』(C) 2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.