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濱田岳が全編英語に挑戦した『サケボム』は、邦画の未来を変える?

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濱田岳が出演した映画『サケボム』 
濱田岳が出演した映画『サケボム』 (C)2013 pictures dept./Sake Bomb Films,LLC

 5月24日公開の『サケボム』は、アメリカを舞台にしたロードムービーだ。同作で主人公ナオトを演じるのが、『謝罪の王様』『永遠の0』『偉大なる、しゅららぼん』など、出演作が後を絶たない売れっ子実力派俳優・濱田岳。なんと今回、濱田は全編英語のセリフに挑戦し、海外での公開や配信も決定済み。日本映画の未来を変えそうな意欲作が登場した。

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 これまでも、海外でロケを敢行した『のだめカンタービレ』『テルマエ・ロマエII』、ハリウッド作のリメイクとしてアメリカを舞台にした『サイドウェイズ』など、邦画における“海外”というキーワードはさほど珍しいものではなくなってきている。だが、『サケボム』のように、洋画メジャー会社制作や大作ではなく、単館系の作品となると、制作資金の潤沢さやワールドワイドな配給網といった点では、間違いなく不利。だからこそ、アメリカを物語の舞台に、世界展開を実現させた『サケボム』が持つ意味合いは大きい。
 そこで、『サケボム』の企画の成り立ちから邦画の未来に至るまで、様々な話を本作のプロデューサー、妹尾浩充氏に聞いた。

 「2009年に共通の知り合いを通じて、サキノジュンヤ監督と日本で会いました。彼は最初からアメリカで撮影する英語映画の企画を考えており、(その企画に)興味を持ったのと、彼の短編を観て、ぜひ一緒にやりたいと思ったんです。しかし、最初に話していた企画は、新人監督には壮大なストーリーで、まだまだ実績のない我々にはハードルが高かった。1年ほど開発したものの断念しました。その後、浮上したのが『サケボム』の企画です。『サケボム』は、誰しもが共感できる力を秘めている作品になるだろうし、何より、日本人がアメリカで英語映画を撮るという、ほとんどまだ誰もやったことのないチャレンジを監督と一緒にやりたかったんです」。

 そう、『サケボム』は英語が後付けではなく、そもそもが、アメリカを舞台にした英語映画の企画だったのだ。では、ワールドワイドな展開も当初から?

 「企画段階からワールドワイドな展開を考えていました。そのためには、まだ無名の新人監督のオリジナル企画をどうやって目立たせるかを考え、アメリカの新しい才能が集まる、サンダンス映画祭、SXSW(サウス・バイ・サウスウェスト)映画祭、トライベッカ映画祭の3大映画祭への出品を第1目標にしました。そして、みごとSXSW映画祭に選出され(※2013年にアジアから選ばれた作品は『サケボム』のみ、2014年は該当作なし)、その結果、一気に注目度は高まり、世界的なセールスエージェントやバイヤーから問い合わせが増えました」。

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