梨央、大輝、加瀬、後藤、優…登場人物それぞれの『最愛』――各話の冒頭モノローグを振り返る
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本格的なミステリーと切ないラブストーリーが大きな注目を集めているドラマ『最愛』(TBS系/毎週金曜22時)。本作ではほぼ毎回、登場人物によるモノローグで物語がスタートする。ここでは登場人物たちによる各回のモノローグをおさらい。17日放送の最終回を目前に、モノローグをヒントにして考察や推理を深めてみてはいかが?
【写真】大ちゃん沼にハマった方必見!『最愛』“大輝”松下洸平出演シーン場面カット
2006年の岐阜県・白川郷と2021年の東京を舞台に、ある失踪事件を発端にした殺人事件の顛末を描いていく本作。第1話の幕開けと同時に語り始めたのは、ヒロイン・真田梨央(吉高由里子)の初恋の相手で、のちに刑事となって再会する宮崎大輝(松下洸平)。彼が梨央について語ったモノローグから15年にわたる壮大なサスペンスラブストーリーが始まる。
<第1話>大輝・松下洸平
――「その人をいつ好きになったのか覚えていない。笑い声が聞こえるとついそっちを見てしまう。話せた日は嬉しい。別の誰かと仲良くしていると気になって仕方ない。会えない日はつまらない。2人になれた時は…このままでいたいと願ってしまう。気付いた時にはもう、この世でたった1人の特別な人になっている。もし遠くへ行ったとしても、そばにはいられないとしても、その人が胸の中から消え去ることはない。彼女の名前は真田梨央。その名が世間を騒がせる前の、彼女の話をしようと思う」
続く第2話は、梨央と大輝がそれぞれ高校生と大学生の間柄で互いに想いを寄せていた2006年当時の回想シーンとともに、梨央のモノローグからスタート。
<第2話>梨央・吉高由里子
――「大好きだった。家までの道を時々2人で帰った。明るい春の日も、暑い夏の日も、夕暮れの秋の日も…。離ればなれになるなんて、思わなかった」
失踪事件と父・達雄の急逝に見舞われた梨央を家族同然の存在として守ることになるのが、弁護士の加瀬賢一郎(井浦新)。第3話は、加瀬の半生と梨央やその弟・朝宮優(高橋文哉)への想いを凝縮したこんなモノローグから始まった。
<第3話>加瀬・井浦新
――「“人に見返りを求めてはいけない。求めなければ、誰かを憎むことも蔑むこともない。それが生きていく上で一番大事なことだ”そう教えてくれた父と母は、早くにこの世を去った。社会に出て、真田家という家族を得た。ある日、真田家に1人の娘が加わった。逃げ場を失い、迷い込んできたかのようだった。弟は15歳の時、彼女の前から姿を消した」
第4話冒頭でモノローグを担当したのは、梨央が社長を務める会社「真田ウェルネス」の専務として働く後藤信介(及川光博)。真田グループに仕えながらも梨央とは対立関係にあった後藤は、自分の境遇と優の境遇を重ねる。モノローグ中の“彼”は優を指している。
<第4話>後藤・及川光博
――「かけがえのないものと聞いて、何を思い浮かべるか。家族、友人、恋人…。では、それらを持たない人間は? 私は自分を受け入れてくれたこの場所を、何よりも大切に思う。寂しい人間と言われようとそれが私の人生だ。世の中には、孤独と折り合いをつけられる人間とそうでない人間がいる。彼もおそらく私と同類だ」