今年20歳・吉田美月喜、いつか『吉田美月喜が主演だから安心だね』と言ってもらえる女優を目指して
昨年、映画『メイヘムガールズ』で主演を果たした女優の吉田美月喜。そして今年も続けて常盤貴子と共にダブル主演を務めた映画『あつい胸さわぎ』が27日から公開される。本作では、大ベテランである常盤との芝居や、昨年行われた第35回東京国際映画祭でレッドカーペットを歩くなど、新たな経験も数多くしたという吉田。自身も20歳という節目の年を迎えるにあたり、どんな思いで女優業に向き合っているのだろうか話を聞いた。
【写真】東京国際映画祭レッドカーペットにシースルードレスで参加した吉田美月喜
■若年性の乳がんを患う衝撃的な役も、あまり暗くならず明るさを意識
本作は、劇団ユニットiakuの横山拓也が作・演出を務めた舞台を映画化。吉田演じる主人公・千夏は、芸大に通う女子大生。創作課題「初恋の思い出」を完成させるために自身の初恋と向き合うなか、若年性乳がんを患ってしまっていることが判明し、悩みながらも前に進んでいく姿が優しく繊細に、そしてユーモアを持って描かれる。
吉田美月喜と常盤貴子がW主演を務めた映画『あつい胸さわぎ』1月27日公開
(C)映画『あつい胸さわぎ』製作委員会
「乳がんの話が出てくるように、最初はちょっと暗いイメージの物語なのかなと思っていたのですが、脚本を読ませていただいたときから、すごく明るく前向きな話に感じました。もちろん病気ということは一つのテーマなのですが、18歳の少女の青春や甘酸っぱい恋の話など、成長していく姿が描かれたお話なので、あまり暗くならず明るさを意識して演じようと思いました」。
甘酸っぱく切ない青春と、若年性の乳がんというショッキングなストーリー。千夏という女性を演じたことで、吉田自身なにか感じることはあったのだろうか。
「このお話をいただくまで、乳がんという病気に関しては正直、あまり自分とは近いものだという認識はありませんでした。でもいろいろネットなどで調べていくうちに感じたのは、情報過多でどれが正しくて、どれが間違いなのか分からないなということ。千夏もきっとそういう思いで過ごしていたのかなと。そのなかで、強く感じたのは、千夏は周囲に支えられて見守られている子なんだなということ」。
若年性乳がんを患う女子大生・千夏を演じる吉田美月喜 (C)映画『あつい胸さわぎ』製作委員会
千夏を温かく見守るのが母親・昭子だ。演じるのは常盤貴子。自身の恋模様ものぞかせながら、千夏を明るく元気に包み込む、肝っ玉母ちゃんを好演している。二人のやり取りは、とても自然でリアリティのある母子のそれだ。
「この作品のなかで、母娘関係というのは、非常に大切な部分かなと思っていました。私も母親とは結構仲がいいんです。もちろん頻繁に喧嘩もしますし、すれ違いもありますが、周囲から見るとどこか姉妹のような感じで。この物語の千夏と昭子の関係に似ているような気がしました」。