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吉高由里子、『光る君へ』まひろは「自分を見ているよう」 超長期スパンの大河ドラマを駆け抜ける思い

ドラマ

大河ドラマ『光る君へ』第31回「月の下で」より
大河ドラマ『光る君へ』第31回「月の下で」より(C)NHK

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吉高由里子

NHK大河ドラマ

 物語は後半に突入し、新たな展開を見せている大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合/毎週日曜20時ほか)。吉高由里子演じる主人公・まひろは紫式部として『源氏物語』の執筆を開始している。まひろにとって、そして吉高にとって、『源氏物語』とは何を意味するのか。男女格差が今とは比べ物にならないほど大きかった平安の世で、1人の自立した女性として生きている『光る君へ』のまひろに、彼女は何を思うのか。

【写真】『光る君へ』吉高由里子演じるまひろの成長を写真で振り返る

■超長期スパンの現場での挑戦「10代の頃のような成長にワクワク」

 2022年5月に『光る君へ』の制作発表がされてから、約2年3ヵ月。大河ドラマ主演という未知なる領域に当初は“パニック”だったと語る吉高だが、現在の心境に変化はあるのか。「1つの作品にこれだけ長く携わったことが朝ドラ(主演した連続テレビ小説『花子とアン』)以来で、朝ドラも10ヵ月なので、初めての1歩を今も継続中な日々です。生まれて初めて経験することって、大人になってからなかなか出会えないじゃないですか」。

大河ドラマ『光る君へ』第2回「めぐりあい」より(C)NHK
 まひろとして長い時間を過ごしてきた吉高に“成長”を感じるものを問うと、悩みながらも「書」だと明かしてくれた。書をしたためるシーンは作中で何度も登場しており、まひろというキャラクターのイメージを形作る大切なシーンでもある。「この作品が始まる半年以上前からコツコツ練習はしてきたんですが、やっぱり今見ると(初めは)目も当てられない字だったと思います(笑)。でも、初めはまひろも10代だったし。今は40代を演じていて、役と一緒に吉高も成長したねと(周囲から)言われている。向き合う時間だけちゃんと答えてくれるものだなと思いました」。

 「まひろは仮名文字を書くことが多い人。でも道長(柄本佑)との文通には漢字を使ってみたり。仮名と漢字を両方やってきたので、(ここから)集大成が始まるなという感覚はありますね。『源氏物語』は漢字も仮名も両方出てきますし、現代ではあまり使われない変体仮名も出てきます」と、まひろの書について語る吉高。「不思議なのが、変体仮名が読めるようになってきちゃって。身についてるのか、こびりついちゃってるのか、どっちか分からないんですけど(笑)」とお茶目に語るも、その背後には並々ならぬ努力があったことを感じさせる。

大河ドラマ『光る君へ』第19回「放たれた矢」より(C)NHK
 「プレッシャーもあったし、分からないものを覚えていく楽しみもありました。できないものができていくという、10代の頃のような自分の成長が30代半ばで経験できるとは思ってもなかったので、すごくワクワクすることもあります」というが、書のシーンはやはり難しいようで「公開テストじゃないですけど、試験に受かるか受からないか公開されながらやってるみたいな感覚があります。ほんと怯えながらやってますね」と明かす。

 「この役を演じる醍醐味(だいごみ)でもあると思うので、みんなが注目している部分。きっと書に対して視聴者の方の目線も違うと思いますし、やっぱりそこは緊張しますね」。柄本佑が「まさに紫式部」と驚嘆したという書のシーンだが、当の本人は特に紫式部を意識することはないという。「意識するも何も、会ったことないんだから! 日本で1番有名な歴史上の女性なのに、なんでこんなに情報ないの! って思う。頑張ってんの!(笑)」。

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■“源氏物語的”事件に吉高由里子が思うこと「感性の豊かさを削っていくものなのかな……」

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