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銀杏BOYZ・峯田和伸、活弁士役を熱演! “感じながら観る”映画館の楽しさも語る

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峯田和伸
峯田和伸 クランクイン! 写真:高野広美

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 染谷将太が主演、銀杏BOYZの峯田和伸、夏帆らが共演する映画『BAUS 映画から船出した映画館』が、3月21日に公開。東京・吉祥寺に実在した映画館「吉祥寺バウスシアター」の原点と、時流に翻弄されながらもその場所を守り続けた家族をめぐる約90年の物語が描かれる本作で、峯田は染谷演じるサネオの兄・ハジメを演じている。ミュージシャンとして活躍する彼が本作を通じて何を感じたのか―本作の魅力と、そして芝居、映画館に対する思いを聞いた。

【写真】映画『BAUS 映画から船出した映画館』で活弁士役に挑んだ銀杏BOYZ・峯田和伸 ナチュラルな撮りおろしカットギャラリー

■活弁、三味線、青森弁に挑戦! 峯田が役作りに奮闘

――本作は、故・青山真治監督の脚本を、バンド・Bialystocksとして音楽活動もされている監督の甫木元空(ほきもと・そら)監督が引き継いで作られた作品ですが、脚本を読んでみていかがでしたか?

峯田:僕は青山監督から出演のオファーを受けていたんです。でも、その段階では映画の台本は見ていなくて、青山監督が亡くなられて、そこから映画の進行も少し止まっていたんですが、甫木元監督が受け継ぐことになって決定稿の脚本をもらって読みました。読んだ時は、記録映画のようでいて、虚実が入り混じったファンタジーみたいな気がしましたね。

――脚本を読んで、演じるハジメについてどう捉えていましたか?

峯田:ハジメは新しいもの好きで、ハイカラで、実験精神もある人物。やったことがないことも「やっちゃえ! やっちゃえ!」みたいな、そういう新しいことをやっていこうという側面もありつつ、ちょっとした胡散くささもある、“東北のおっちゃん”のいかがわしさみたいなものが出せればいいなと思っていました。聖人君子じゃなくて、かわいげがあるだけじゃなくて、毎晩酒を飲んでちょっと金稼いで…みたいな。

――ハジメは青森県から上京する活弁士(※活動写真弁士=無声映画の上映中に登場人物のセリフをしゃべったり、物語を説明したりする人)という役どころですが、演じるにあたってどんな役作りをされましたか?

峯田:今回は撮影前にいろいろ準備しました。活弁や三味線はやったことがなく、昔の歌を覚える必要もありました。なかでも、早口で独特の節回しでしゃべる活弁をやるのは大変でしたね。声の出し方が違いますし…。実際に活弁士をされている方に先生としてついてもらって、厳しい言葉をかけられながらも、2週間ほどしっかりと練習して撮影に臨みました。それと、青森弁の方言指導もしてもらったんですが、難しかったですね。僕は地元が山形なんですけど、青森弁のセリフも山形の訛りの感じで大丈夫だろうと思っていたら全然違いましたね。

映画『BAUS 映画から船出した映画館』より (C)本田プロモーションBAUS/boid
――映画の序盤では登場人物が歌うシーンも多かったと思いますが、歌唱シーンで意識されたことは?

峯田:ちゃんと、音程が合うかなと思っていました。アカペラで歌うので、当時と現代の歌い方とはちょっと違いますし、節回しが必要な歌ばかりなので、そういう歌をちゃんと歌いたいなと思って練習しました。

――兄弟役で染谷さんと共演されてみていかがでしたか?

峯田:染谷さんとは初対面だったので、「よろしくお願いします」から始まりました。撮影中に普通に会話はしていましたが、兄役だから兄貴っぽくしようというのは全くなかったです。脚本にすべて設計図が書いてあるので、何回も何回も読んで、それを頼りにちゃんとやればうまく映るんじゃないかなと思って演じていました。

――映画の中でのサネオとハジメのやりとりも印象深かったです。

峯田:ハジメが「いまいくら持ってる?」って聞いてサネオが「2円ちょっと」という返すやりとりは、映画のなかでも2人の関係性が出ている象徴的なシーンですよね。それと、ハジメの口癖でよく出てくる「あした」という言葉。その「いま」「あした」という言葉は、自分にとって大きかったような気がしますね。
峯田和伸 クランクイン! 写真:高野広美

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■峯田「映画館がその時代、その時代に生きていた人間のように見えた」

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