永野芽郁を支える言葉「終わらないものはない」 10代は「本当に頑張ってきた」 プラスのパワーで開く活路

人気漫画家の東村アキコの自伝漫画を実写映画化した『かくかくしかじか』で、主人公となる東村自身を演じている永野芽郁。過去にも漫画の実写化作品への出演がある永野だが、今回は原作者自身の実話を描いた漫画、しかも東村自らが脚本も書いたという思い入れの強い作品。「いままでとは違う緊張感があった」と語った永野は、どのようにプレッシャーを克服していったのだろうか――話を聞いていくと、永野が物事に取り組むうえで大切にしている思いが垣間見えてきた。
【写真】透明感あふれる永野芽郁 撮り下ろしフォト(10枚)
■原作・東村アキコからの指名で主演「プレッシャーはずっと続いています」
東村の人気漫画『かくかくしかじか』(集英社刊)は、人気漫画家として数々のヒット作を世に送り出してきた東村が、学生時代に出会った絵の恩師である日高先生との壮絶な日々を面白可笑(おか)しく綴った自伝的作品。自らが映画脚本も務め、現場にも立ち会ったというほど、熱い思いが感じられる。
そんな作品で主人公・林明子を演じたのが永野だ。実写化の話があった際、東村が「永野芽郁さんなら」と指名したという。「東村先生の人生を描いた作品。しかもご本人が脚本も執筆して現場にもいらっしゃる。もし自分が、先生の過ごしてきた人生を壊してしまったらどうしようというプレッシャーは撮影前、撮影中、そして撮影が終わったあともずっと続いています」と胸の内を明かす。
映画『かくかくしかじか』 (C)東村アキコ/集英社 (C)2025 映画「かくかくしかじか」製作委員会
一方で永野は「これほどヒントになるものがたくさんあるというのも、とてもありがたいこと」とある意味で開き直れた。「常に現場に先生がいてくださったので、動き方や話し方、人との掛け合いなど、いろいろとお聞きできることは大きな安心感でした。しかも先生はとても優しくて『大丈夫ですかね』と聞くと『芽郁ちゃん最高!』って言ってくれるんです。本当?と思いつつ、完成した映画をご覧になってくださったとき、とても満足していたとお聞きしたので、ホッとしました」。
原作を読んだ際、永野は「途中までは、本当によくある日常の風景のなか、面白いエピソードがたくさんあって、ただただ笑っていたんです。でもだんだんと心が引っ張られていきました。誰かとの出会いによって、ここまで人生が変わっていくことがあるんだなとか、大切な人への思いは、伝えたいと思ったときにちゃんと言わないといけないんだ……みたいなことを思ったら、自然と泣いていました。これ実話なんですよね。本当にすごいお話だなと思いました」と感銘を受けた。