Snow Man渡辺翔太「まだ売れたい。でも近道はしない」 松原タニシの退去時の“礼儀”&加藤諒の“努力”に驚き<『事故物件ゾク 恐い間取り』鼎談>
関連 :
――霊も映画に出たかったんだろうということですが、前作も今作も、「売れたい!」という思いの強いキャラクターが主人公です。売れっ子のお三方ですが、そうした気持ちは共感できますか?
加藤:もともとタニシさんは、売れるために事故物件に住むようになったんですよね?
タニシ:そうですね。番組企画でしたから。なんの仕事もないときに、やってみようかって。
渡辺:本当に売れるためのきっかけだったんですか?
タニシ:そうです。第1作目の主人公のヤマメがそうだったのと同じですね。映画で「ここもちゃんと入れるんやな」と思ったシーンがあって、ヤマメもヤヒロも、退去するときにちょっと手を合わせるんですよね。あれって大事な気がするんです。ただ売れたいんじゃなくて「ご協力ありがとうございました」みたいな気持ちが出てる。退去時の礼儀ですよね。
――成仏のために手を合わせているだけじゃなくて、「ご協力ありがとうございました」の意味があるんですね。
タニシ:はい。
松原タニシ
――渡辺さんは、超売れっ子ですが。
渡辺:いえ、今でこそそう言っていただけますけど、いまでも「まだ売れたいな」と思っています。
加藤:貪欲!
渡辺:貪欲さはあるかもしれないです。天井を見ないようにしているというか。
加藤:ハングリー精神?
渡辺:そうなんですかね。「まだいけるだろう、まだいけるだろう」と思ってました。
加藤:うーん、どこまでいっちゃうんでしょう。
――それはずっと変わらない気持ちでしょうか。
渡辺:そうですね。でも先読みしすぎず、地に足をつけて、目の前のことを1個1個やっていきたいです。できているかわからないけど、真面目でいることが、大事かなと。だから遠くを見ずに割と目の前のことを見ています。着実にやってステップアップしていく。近道しないように。
加藤:読者の方へのアドバイスにもなりますねっ。
――自分にあえて戒めを与えたり、感じる時もありますか?
渡辺:「自分にはできなそうだな」と想像だけで思い込んで、オファーをお断りしてしまった番組とかは、1回やっておけばよかったなと感じます。“なんでもやる”という考え方は大事ですよね。
タニシ:でもこの『事故物件ゾク 恐い間取り』は選んでくださったんですね。
渡辺:これはもう、まさかの自分で主演映画ができるなんて。ワクワクでした。
映画『事故物件ゾク 恐い間取り』場面写真 (C)2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会
――加藤さんは。
加藤:全然無名のときに、いろんな番組のホームページのリクエスト欄に「出て欲しい人」で自分の名前をめっちゃ書き込んでました。「見た目とギャップのあるキレキレダンス」踊りますとか書いて(笑)。
タニシ:すごい。努力のあとや。
加藤:あと、SNSで好きな監督をフォローして、その監督がツイートした瞬間に「いいね」を押しまくって、それこそ中田監督とかも大好きだったので、めっちゃ「いいね」押しまくってました。ただ一回、入江悠監督と今泉力哉監督と二宮健監督が、「加藤諒が『いいね』押しまくってきて怖い」って会話してて。
タニシ:バレた。
渡辺:(苦笑)。
加藤:もちろんその会話にも「いいね」しましたよ!
タニシ:止まらない「いいね」。
渡辺:自分で自分をしっかりプロモーションしてたってことですよね。
加藤:そうです、そうです。
渡辺:僕は逆にそういうのは下手で、他の人に「どうぞどうぞ」っていう感じだったんですよね。
――今もですか?
渡辺:今も譲っちゃうところはありますね。
――今回単独初主演を務めて、意識改革はありましたか?
映画『事故物件ゾク 恐い間取り』場面写真 (C)2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会
渡辺:完成披露試写会やイベントをさせていただく中で、真ん中にいるのはくすぐったかったです。「オレばっかり喋ってていいのかな」と思っちゃったり。
加藤:ええ~!
渡辺:「でも主演かぁ。もうちょっと堂々としててもいいのかな」とか。
加藤:でもそれがしょっぴーのいいところだから。ねっ。
渡辺:ありがとうございます!
タニシ:その感じが、ヤヒロにも出てますね。売れたいんだけど、なんか他人を優先するという、なんかね、いいやつ。
渡辺:いいやつです、はい。我ながら(笑)。
(取材・文:MOCHIZUKI 写真:小川遼)
映画『事故物件ゾク 恐い間取り』は公開中。