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羊宮妃那が歩む役者の旅路 変わりゆく声に息づく“好き”の灯火

アニメ

■「役と一緒に生きている」寄り添い、客観的に見つめる関係

――『着せ恋』は、自分の「好き」をまっすぐに追いかけるキャラクターたちが魅力ですが、羊宮さんが夢中になっている「好き」は何ですか?

羊宮:変わらず、芝居ですね。キャラクターと向き合う時間が本当に楽しくて、「やっぱり好きだな」と感じます。


――最近の羊宮さんのお芝居を拝見していると、キャラクターへの溶け込み方や余韻の残し方が以前にも増してより自然で印象的になっているなと感じます。

羊宮:とても嬉しいです。本当に、キャラクターに私を作ってもらっているなと、芝居を通して強く感じます。先ほど心寿ちゃんの話でもありましたが、声が変わっていくなんて、普通に生活していたらなかなかないことですよね。でも、いろんなことと向き合っていく中で、声の芯が変わっていく感覚があって。

今回も心寿ちゃんを演じたあと、裏声が増えたり、息遣いがふっと前に出たり……内面だけではなく、声まで変わっていくんです。やはり私は、役と一緒に生きているんだなと、日々実感しています。

――素敵ですね。そんな役者業やキャラクターへの「好き」を貫くために大切にしていることはありますか?

羊宮:ありのままを受け入れることですね。たとえば、私の演じる役が嫌われてしまうような行動をとったとしても、「この子にはこういう一面もあるんだな」と自然に受け止められるんです。そうして寄り添っていると、不思議と違和感や抵抗もなくなって、言葉も心からすっと出てくる。きっと、そんなふうに役と向き合えることが、自分にとって大切なことなんだと思います。


――先ほども仰っていたように、客観的に役と向き合うことを大切にされているのですね。

羊宮:そうですね。客観視できないと、自分のものにしてしまいそうで怖いんです。どんな役にも、そのキャラクターを生み出してくださった原作者さんがいて、一番深く理解している方がいる。だからこそ、「この子はこういう発言はしないだろうな」とか、「こういう言い回しのほうが合っているかもしれない」といった自分なりの判断は、自然と減っていきました。

そうして軸を原作に置くことで、いただいたディレクションも素直に受け止められるようになって、「この子はこういう子なんだな」と、自分の自我とは別のところで感じられるようになったと思います。

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■1日1日の積み重ねが“好き”を輝かせる

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