松井珠理奈「ありのままの大人な自分を見せたかった」 10年ぶりの写真集に込めた想い
松井珠理奈 クランクイン! 写真:高野広美
――撮影にあたって準備されたことは?
松井:グループの時は、運動や食事制限がハードになり過ぎて体に良くなかったんです。なので、健康をベースに、自分が普段からやっている体にいいことやボディケアをまめにやっていました。代謝を上げると免疫力も上がったり、痩せやすくなったり、運動の結果も出やすくなると言われているので、体を温めて汗をいっぱいかくために、普段から行っているサウナやよもぎ蒸しにいく頻度を上げたり…。それと、サロンのバストアップのケアがすごく好きなんですよ(笑)。自分に合ったサロンを見つけて、マッサージでケアしていただいたり、普段行っているピラティスでもお尻とか整えたい部位を集中して鍛えたりしました(笑)。
食事では小麦抜きを1ヵ月半行いました。むくみがなくなって、見た目がめっちゃ変わるんですよね。パスタも、ラーメンも、ハンバーガーも大好きなんですけど、小麦から米粉に置き換えたり、グルテンフリーの麺にしたりしました。撮影後にラーメンは食べましたけど(笑)、なるべく気を付けようと、グルテンフリーの生活は今も続けています。
――そうした準備を経て撮影された本著では、ドレッシーなものから大胆かつナチュラルな衣装、水着や浴衣など…さまざまな松井さんの姿が見られますが、ファッションのこだわりは?
松井:できるだけ、これまで皆さんが見たことないような服を着ようと思っていました。自分では「これはちょっと似合わないかもしれないなぁ」と思っていた服も、意外と着てみたら「いけるかも!」「これは新しいなぁ」と思えたんです。ランジェリーカットも初めて挑戦したんですが、今回は等身大の大人っぽい感じをベースに服を選びました。“脱アイドル”ではないですが、これまでの元気いっぱいの松井珠理奈という感じじゃなくて、年を重ねて大人になった自分を見せたいという想いはありました。
松井珠理奈 クランクイン! 写真:高野広美
――そうして撮影された本著に『アイヲシル』というタイトルがつけられましたが、この言葉に込めた想いは?
松井:『アイヲシル』と漢字で書くと“愛を知る”=“愛知”になるんです。
――なるほど!(驚)
松井:私はダジャレ好きなので、ファンの方はすぐ気付くかなと思ったんですけど、結構気付いていなくて(苦笑)。なので、自分から言っていった方がいいなと思いました(笑)。
“愛を知る”というと、大人になって愛を知ってしまったのかと思われるのかなとスタッフさんたちと妄想したりもしたんですが、皆さんも日常にあふれている愛を知ってほしい気持ちが込められています。休養期間中に自分を愛してみようと向き合った結果、周りにある身近な幸せや愛に気付けるようになってよかったなと思ったので、皆さんにも自分に向き合う時間を作ってもらえたらいいなという想いが込められています。
――タイトルにも、まさにご自身の今のテーマである“自然体”とつながっていてピッタリですね。そんな松井さんの“自然体”を象徴する表紙カットも印象的です。
松井:表紙の写真は、実はもう1点、自分自身も好きだった誘っているような表情の写真が候補としてあったんです。SKE48の同期メンバーに見せたときも私と意見が一緒だったんですが、男性スタッフの方が皆さん、この表紙カットを選ばれたんです。そんなに力が入っていない、ふとした感じの表情がセクシーらしく…結局、狙ってない方がいいんだな、と(笑)。私も自然体の方がいいなって思ったので、この写真に決めました。
――ファッションもそうでしたが、考えを柔軟にしたことで、自然体でありながら新たな魅力が感じられる表紙になりましたね。
松井:自分のこだわりを尊重していただきつつ、プロの意見もしっかり取り入れたので、本当に皆さんと一緒に作った一冊だなと実感しています。
――完成した写真集をご覧になっていかがでしたか?
松井:最初は「あれ? これは本当に私?」と思うぐらい新しい表情が引き出されていると思いました。「私ってこんなに大人のお姉さんになったんだ!」とビックリもしましたね。
『松井珠理奈写真集 アイヲシル』より 撮影/鈴木ゴータ