『北の国から』『男はつらいよ』『クイズダービー』――竹下景子が語る、かけがえのない出会いと時間
プレミアムドラマ『終活シェアハウス』場面写真 (C)NHK
本作で描かれるのは、パワフルで、言いたいことを言い、生き生きと人生を謳歌するシニアたちの姿。それは、閉塞感が漂う現代社会への一つのメッセージでもある。
「いわゆる高齢者って言われる人たちは、これからの社会を背負っていく若い人たちの重荷になってしまうのは申し訳ないっていう気持ちで、どこか遠慮しているところがあると思うんです。でもこの物語で私たちが演じているキャラクターのように、精神的な意味でも自立して、『私たちは私たちの生きたいように生きるんだ』っていう生き方を見せることができれば、私たち自身も生き生きしますし、次の世代の人たちにとっても何かヒントになるんじゃないかと思いながら演じていました」。
年齢を重ねることへの不安を抱える若い世代にとって、彼女たちの姿は未来への希望となり得る。このドラマが、世代を超えた「応援歌」になってほしいと、竹下は願う。
「私たちの親は、戦争を体験していたり、戦後間もない大変厳しい時に育ってきました。私たちはそういう経験はしていませんが、そういった親の話とか教育を受けてきていますから。これからの日本も、決して安穏で気楽に考えられる材料ばかりではないけれど、そういう中でもみんなどこかで新しいことを考えたり、誰も取りこぼさないで一緒に前に進んでいくことはできるはず。ぜひこれからの世代の人たちにも、活気を持って一歩一歩進んでいってほしい。このドラマが、そんな応援歌みたいになったらいいなって思います」。