前田敦子「今のまま続けるのは良くない気がした」、14年ぶりの写真集で見せる“ペースチェンジ”の決意
前田敦子
写真集といえば、被写体の素顔やプライベートな一面を覗き見るものというイメージが強い。しかし、前田が本作で目指したのは、社会的な役割や年齢といった付帯情報を削ぎ落とし、被写体としての純度を高めることだった。
「今回の写真集は、私をありのままさらけ出したものではない。無防備な姿というわけではないので、作り込んではいるかなと思います。『母親だからこういうことやっちゃいけないよね』とか、『何歳だからこういう感じじゃなきゃいけないよね』とか、そういうのを取り除きたいなというのはあって。私の背景みたいなものを見てほしくないから、そういうものを全く無しにしたものに従ったのかもしれません」。
この「何者でもない自分」を提示するスタンスは、前田の俳優としての在り方そのものと言えるかもしれない。確固たる自我を主張するのではなく、受け手の解釈に身を委ねる。そのしなやかさが、前田へのオファーが途切れない理由なのだろう。
「『私ってこうです』という説明はしないので、基本的には、目の前で受け取ってくれる人が見ている私になっていくのだと思います。何者かで在らなければいけない……というのは、みんなが考えていることだと思うのですが、何をやってもいい時代だとも思うし。自分の中の、一人の人間としての軸がぶれなければいいのかなと思うんです」。

