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野島伸司「ネットの評判」気にしない 『高校教師』から印象に残る俳優まで語る

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 「社会自体は昔も今もあまり変わってないと思う」と語る野島は、バブル期のトレンディドラマから現在まで、常に時代を背負ったドラマを作り続けている。そのターニングポイントとなったのは『高校教師』(TBS系)だそう。「それまでは自分を消してでも、視聴率を取らなくてはならなかった。ある程度実績を積んでから、本来自分が書きたかったような世界をやってみたいと思っていた」と回想する野島。続けて、「もし、『高校教師』が成功してなかったら、それまでのラブコメを作っていた自分に戻ったかもしれない。良くも悪くもあの作品で一変した」と述懐する。

 また、野島作品というとテーマソングにもこだわりが垣間見える。本作『アルジャーノンに花束を』はプロデューサーからの提案で、20世紀のアメリカを代表する最高のエンターテイナーの一人、ベット・ミドラーが歌う『ローズ』が起用され、そのほかの作品ではABBAやカーペンターズなど、リバイバルヒットを飛ばした楽曲は数知れない。「『主役のバーターで主題歌を』と言われることが多いし、それに嫌悪感があった。自分のドラマではそういったものを一切拒否して、自分が見つけてきたモノを使った」と野島。それが決まりごとになっていき、野島が書くということがわかると芸能事務所がバーターをあきらめるようになっていったという。「全部が全部僕のリクエストというわけではなくて、作品に合えばなんでもいいんだけどね」と野島は微笑を浮かべる。


 基本的に脚本を書く際にはアテ書きをするという野島。最後に自身が手がけた過去作品の中で印象に残っている役者は誰だったか聞いてみた。「男性だといしだ壱成。あの頃の彼は日本のジェームスディーン的なきらめきと危うさが混在していた稀有な天才だと思う。女性では櫻井幸子。彼女は独特に画面をノーブルに染め上げている。彼女自体のストイックさがそうさせるんだろうけどね。また、いなくなり方がいいよね。番組を伝説のままに残してくれている感じがある。自分の中では彼女あっての作品群だったので、できれば戻って来られたくはないなあ」と野島は笑った。(取材・文・写真:梶原誠司)

 野島が演技を絶賛する山下智久、そしてこれまでの作品で“稀有な天才”と語ったいしだ壱成が出演する、連続ドラマ『アルジャーノンに花束を』はTBS系にて毎週金曜22時より放送中。

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