元タカラジェンヌの意外なその後とは!? 自ら切り開く“第二の人生”に迫る
四方さんも「自分は演じていたほうなので、撮影のとき、被写体の方に『こう見せたらいいですよ』と最適なポージングを教えることもあります」と、宝塚時代の経験が役立っていると明かす。しかしながら、宝塚という大きな看板がもたらす誤解も過去にはあった。「何も努力しないで写真をやっていると思われて、『元宝塚だからうまくいっているんだよね』と言われることもありました。でも、もっと自分が頑張って上にいければいいので、恥じない作品を作ります」と、ロンドンの美術大学へ留学し、アートディレクションやイラストレーション、デザインをみっちり勉強をしてきた経験を胸に、堂々と前を向いている。
二人に共通して言えることは、自分の意思が明確で肝が座っていることだ。厳しい世界で努力をし続け、一流の舞台に立った人のみが背負える重責と誇り。彼女たちをまだまだ奮い立たせるものとは、一体何なのだろうか。四方さんは「新しい道に進むのは勇気がいることですけど、成功しても失敗しても、自分が選んだから自分の責任だなと思う覚悟を持ちました。自分で決めることが大切だと思っています」と強い意思をのぞかせる。
和さんも「私、『宝塚時代が一番楽しかった、良かった』と思い出話にばかり花が咲くような人生は嫌なんです。喜びや、やりがいを持てる人生にしたくて、踏み出しました」と胸を張った。彼女たちの真っ直ぐなメッセージは、われわれにも明日への一歩を踏み出す力を授けてくれるようだ。(取材・文:赤山恭子)
四方花林さんプロデュースの展覧会は11月4日から10日まで阪神梅田本店にて開催。和涼華さんへの依頼、注文はダブリュエムW.Mにて受付。