梅原裕一郎「自分の声が好きじゃなかった」 友人の一言で“低い声”が個性に
そんな梅原を心変わりさせたのが、友達の何気ない言葉。「高校のとき、軽音楽部でヴォーカルをやらせていただく機会があって、それを聴いた周りの友達から“凄くいい声してるね”って言われて。それまで“好きじゃない”と思い込んでいた声を人から初めて褒められ、“もしかすると、この低い声も個性なのかな?”と思えるようになった。その言葉は、思春期の僕の心に大きく響きましたね」と笑顔を見せる。
『美男高校地球防衛部LOVE!』『ヤングブラック・ジャック』で注目を集め、現在は多くの人気作に出演する梅原。憧れだった映画の吹き替えについては、「あくまでも正解は俳優さんの演技。アニメやゲームのような強烈な個性ではなく、自然で等身大の声が求められる。そういった制限の中で、どう自分の声で色を付けられるか。そこが難しさでもあり、醍醐味でもある」と目を輝かせる。
ベイリーの健気さと、それを受け止めるイーサンの深い愛。“犬と人間が触れ合う尊さ”を、梅原はどんな語り口で表現するのか。今から公開が待ち遠しい。(取材・文・写真:坂田正樹)
映画『僕のワンダフル・ライフ』は9月29日より全国公開。