結木滉星、転機となった演出家との出会い「初めて自分で考える楽しさを知った」
そんな結木、実は芸歴8年目。高校生のときにスカウトされ、デビューしてからは、紆余曲折あったという。「最初は、ただ“モテるかな?”と思って芸能界に入ったんです(笑)。けど、今はこの仕事をずっとやっていきたいと思っています」と、とある演出家との出会いが、結木の芝居への本気スイッチを押させることになったと打ち明けた。「ずっと、自分は舞台が苦手だと思っていたんです。けど、鈴勝(鈴木勝秀)さんに出会って変わりました。鈴勝さんは“自分で考えろ”という演出スタイルなので、プランを持って自分なりにやらないと、本当に切り捨てられてしまうんです。初めて自分で考える楽しさを知りました。僕のターニングポイントです」と、切れ長の目を少しうるませる。以降は、舞台での表現も、映像での演技も、以前とは違ったやりがいを覚え、自分の世界も広がった。「何歳になっても、自分のやりたいことを貫きたい。憧れの俳優さんですか?僕、中井貴一さんが大好きです。いつか共演してみたいです」。
「こんな話、初めて言うかもしれないですけど」と、前置きをして教えてくれたのは、演技の自主レッスンについて。「恥ずかしいんですけど、自分の出た作品は見るのも仕事だと思って、しばらく時間を置いてからも見るようにしています。そうすると、当時とは違う感情が生まれて“もっとこうできた”という気づきがあるんです」と、予習ならぬ復習の演技法を実践しているという。インタビューの最後には「まだ鈴勝さんに(出演を)報告していないんです。早くしたい!」とうれしそうにつぶやいていた結木。自身の成長を見守ってくれる、信頼を預けられる人物がいるからこそ、成長はより加速度を増すのかもしれない。(取材・文:赤山恭子)
『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』は、テレビ朝日系にて2月11日より毎週日曜9時30分放送。