篠田麻里子「守るべきものができた」 結婚を経て仕事にも変化
『ミストレス』では、レズビアンを公言する女性、須藤玲役が話題を呼んだが、周囲からの反響も大きかったそうだ。
「エロい、と(笑)。監督が、繊細に心の動きを撮る方で。セリフも一切関係なく自分の間でいいからって、充分に時間をくださったので、やりやすかったです。ただ、ラブシーンでジ~ッと見られてる感じが、ちょっと恥ずかしかったです。それと、最初に撮影して後で声録りをしたのですが、声だけっていうのも逆に恥ずかしかったです(笑)」。
男性ファンのみならず、女性ファンからの反響が大きかったのも印象的という。
「AKB48のような大人数の女の子の中で、私は割と男っぽいキャラだから、『女性が好きなんです』っていうファンの方も結構多かったんです。私を男として見ているのかな? って思うときもあって。そういうことが以前からあって、『ミストレス』では変に色をつけずに、そのまんまの自分を好きになってもらえる形で演じてみたんです」。
インタビュー終了間際、一度犯人役をやってみたい、と笑った。
「雪平夏見は刑事としての正義なんですけど、犯人にも犯人なりの正義があると思っていて、その気持ちを一度考えてみたいんです。どういう人生を歩んだら、そういう気持ちになってしまうんだろうって。そんな気持ちは分からないほうが良いのかもしれませんが、誰もが理解できないところにスポットを当ててみたいんですよね」。
一人の女性として、女優として、環境も意欲も充実しきった篠田の芝居、期待大だ。(取材・文・写真:志和浩司)
舞台『殺してもいい命』は、6月21日~30日まで東京・サンシャイン劇場にて上演。