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観月ありさ、女優と歌手の“二刀流”だから続けられた30年

映画

■歌手デビュー30周年 活動を支えた女優業との絶妙なバランス

 1991年に歌手として『伝説の少女』でデビューを果たしてから、今年で30周年を迎えた観月。女優としては連続テレビドラマ29年連続主演記録も保持するなど、今なお第一線で活躍できるその秘訣について「女優と歌手のバランスがいい感じで取れている」と分析する。「お芝居は、私ではない誰かを演じてキャラクターを掘り下げていく作業ですが、歌は自分が感じた今の気持ちに意識を向けて音楽を作るので、観月ありさ本人を掘り下げていくみたいなところがあります。そう言った意味ではバランスが取れるんですよね。たぶんお芝居だけだったら、次から次へと違う役柄を演じるので、『私って、いったい何者?』みたいに感じて、本当の自分を見失っていたかもしれません」。


 女優として演じるキャラクターにどっぷりと浸った自分を、心の中から生まれてきた音楽が「観月ありさはここだよ」と引き戻してくれる。その繰り返しがあったからこその30周年。連ドラ29年連続主演という金字塔も「毎年1本か2本、必ず主演をするのが私の使命だと思って、当たり前のように頑張ってきた結果。だから、世の中が言うほど、すごい記録だと思ったことがなかった」と心の内を明かす。「これまでは、記録に対して無自覚でいたけれど、皆さんに『すごいことだ』と言われて。初めて責任みたいな気持ちも生まれてきたので、30周年で30作目、そして31作、32作と続けて行けたらいいなと思っています」。

■「芸能界は向いていない」と思ったことも 挫折しそうな時に必ず現れる“救世主”


 まさに順風満帆、波風の少ない芸能生活を送ってきたように見える観月だが、これまでに挫折を味わったことはあるのだろうか?

 「もちろん、ありますよ。各世代でありましたね。10代の時は我を忘れるくらい忙しすぎて、毎日何をやっているかわからない感じがあって『芸能界は向いていない』と思ったし、キャリアを積んだ20代、30代になると、どうしても自分の演技に納得がいかず、落ち込むこともたびたびありました。最近だと、昔はできたのに今なぜでできないんだろう…とか」。

 ところが、深く沈みかけた時、もうやめようと思った時に限っていい作品に出会い、観月はなんとか自分を取り戻してきたという。「経験を積んでいくことによって挫折の形も変わっていったりするんですが、人がどうこうではなくて、戦っているのはいつの時も自分なんですよね。ちょっとアスリートに近いかもしれません。やっぱり向いていない、いや向いている、そんな思いを繰り返しながらいい作品と出会って、結局、収まるところに収まって続けている、というのが今の自分だと思います」。


 主演の連続記録も大きな勲章ではあるが、昨今の観月は脇でしかできないエキセントリックな役にも果敢に挑んでいる。ドラマ『私たちはどうかしている』(日本テレビ系)の怖い女将、そして本作の鍵を握るミステリアスな女泥棒…。「確かに最近、パンチの効いた役が増えていますが、これはこれで楽しいですね。10代、20代ではできなかった役もできるようになったし、脇でなければできない役もある。主演を続けることも素晴らしいことですが、今回の玲役のように、今までの自分を突破してどんどん弾けたい! という気持ちもありますね」。

 歌手活動も、「あまり守りに入りすぎず、40代ならではの大人の楽曲を模索しながら攻めていきたい」と意欲を燃やす観月。歌手と女優の“二刀流”を続けて30周年という節目を迎え、さらにエネルギーをチャージして新たな領域に向かう覚悟が見えた。(取材・文:坂田正樹 写真:ヨシダヤスシ)

 映画『劇場版 ルパンの娘』は10月15日より全国公開。

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