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『最愛』及川光博、不気味なヒール役は自分らしさ封印に苦心「油断するとキラキラしちゃう」

ドラマ

金曜ドラマ『最愛』に出演する及川光博
金曜ドラマ『最愛』に出演する及川光博(C)TBS

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及川光博

吉高由里子

 吉高由里子主演で、『アンナチュラル』『MIU404』(共にTBS系)の新井順子プロデューサーと塚原あゆ子監督が再タッグを組むドラマ『最愛』(TBS系/毎週金曜22時)。本作で、主人公の真田梨央(吉高)を陥れようとする後藤信介を演じている及川光博にインタビュー。不気味な後藤の役作りやヒール役を演じる楽しさ、難しさ、話題を集めた鼻血シーンについて聞いた。

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◆『グランメゾン東京』以来の塚原演出に信頼

 本作は、殺人事件の重要参考人となった実業家の梨央と、梨央の初恋の相手で事件の真相を追う刑事・宮崎大輝(松下洸平)、あらゆる手段で梨央を守ろうとする弁護士・加瀬賢一郎(井浦新)の3人を中心に描くラブサスペンス。梨央が15年前と現在に起きた2つの殺人事件に翻弄される様をオリジナルで描き、SNS上では考察が盛り上がっている。

 出演を打診され本作のプロットを読んだ際、「残酷な事件とロマンスを融合している部分が面白い」と感じ出演を決めたという及川。2019年の『グランメゾン東京』(TBS系)で作品を共にした塚原監督が演出ということも大きかったそうで、「当時の撮影がノンストレスで、楽しい思い出しかなくて。打ち上げで塚原監督に『またご一緒したいです』とお伝えしたんです。今回、その時と全く違うキャラクターでオファーされたのはうれしかったですね。今は“まな板の上の鯉”のように、塚原監督がどう料理してくれるのか、楽しんで演じています」と爽やかな笑みを見せる。

金曜ドラマ『最愛』に出演する及川光博 (C)TBS
 後藤は長年真田ホールディングスに仕えてきた古参社員。元社長である、梨央の母・梓の父からは真田ウェルネスの後継者の座を約束されていたが、社長の座を梨央に奪われ、梨央と対立関係にある。及川は後藤を「孤独で、会社が大好きな人間」と称し、「完璧主義で人を信用してない。ただ薬師丸ひろ子さん演じる梓さんに対する感情は少しスペシャルなんじゃないかな。梓さんには人間的な表情を見せますね。さぁ、どうなるんでしょうか」と含み笑いで語る。

◆無表情な後藤の感情表現に難しさと楽しさ

 後藤を演じるにあたり「ちょっとクセのある衣装がいい」と提案し、マオカラーの衣装を取り入れたが、ほかの役作りのこだわりを聞くと、「メイクさんがさらに細かくキャラクターデザインをしてくれて。前髪にわざとうねりを出し、整髪料で嫌なツヤを出して気持ち悪さや不気味さを演出しています」と笑い、「表情筋を極力使わず、身振り手振りも封印していて。動かないからこその感情表現が難しくもあり、楽しくもありますね」と明かす。

金曜ドラマ『最愛』に出演する及川光博 (C)TBS
 新井Pや塚原監督から「後藤は基本的に無表情で、何を考えているかわからない不気味な存在で」とリクエストがあったそう。「僕も余計なことをしないように努めていますが、特に細かく指示はされませんね。新井Pからは『最高です』と言われるし、塚原監督からは『素敵です』とハートマーク付きで言われます」と笑う。「強いて言えば、塚原さんと後藤のスーツの襟を正すクセを考えて、やりすぎない程度に襟を直しています。5話で加瀬に肩を掴まれた時は、払いながら襟を直すというアドリブが自然と出ました」と打ち明ける。

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