女王の葬儀に振り返る、ダイアナ妃が王室にもたらした功績 ドキュメンタリー本編映像解禁
没後25年を迎えたダイアナ元英皇太子妃の人生をたどるドキュメンタリー映画『プリンセス・ダイアナ』より、ダイアナがイギリスにどのような影響をもたらしたかを解説する本編映像が、エリザベス女王の葬儀が行われる本日9月19日、解禁された。
【動画】ダイアナ妃の王室へもたらした功績 映画『プリンセス・ダイアナ』本編映像
本作は、世界初となるダイアナ妃の劇場版ドキュメンタリー。36歳という若さでこの世を去ったダイアナの、19歳での婚約から死までの17年間を、数千時間にのぼるアーカイブ映像をつなぎ合わせて描いた。監督は、アカデミー賞短編ドキュメンタリー賞にノミネートを果たした経験を持つドキュメンタリー作家エド・パーキンズ。
2022年は英国王室にとって、そして英国民にとっても大きなターニングポイントとなるが、英王室と英国民の絆がここまで深まったのには本作の主人公・ダイアナ元皇太子妃が大きく関係している。チャールズ皇太子との離婚劇など多くの不運があった1992年を女王は「アナス・ホリビリス(ひどい年)」と振り返ったこともあったが、その後もダイアナの存在から多くのことを学んだと言われている。
解禁された本編映像で最初に映し出されるのは、1982年、ハンプトンコート宮殿にオランダのロイヤルファミリーを招いた時の様子。エリザベス女王はオランダのベアトリクス女王と並んでマスコミの前に登場し、その後チャールズ皇太子とダイアナが腕を組みながら現れる。続いて「ダイアナ妃は王室にとって数世紀ぶりの吉事だ」というナレーションが入り、君主制主義者が5割だったオーストラリアでダイアナの訪問後、支持者が大きく増えたことを述べ、「皇太子だけの訪問では影響はなかった」と続ける。(ちなみにこの映像でダイアナが身に着けている4連パールのネックレスは、日本政府がエリザベス女王に贈ったもの。女王からダイアナに受け継がれ、現在はキャサリン皇太子妃が愛用している。)
後半の映像はダイアナの葬儀の様子に切り替わり、ダイアナの訃報があった際に声明を出さなかった王室の人々への批判が映し出される。「国民がどんなに悲しんでるか知るべき」「王室は儀礼にこだわって人の気持ちが分かっていない」とまで言われ、王室への反対を表明するのではないかと思わせるほどの怒りが表れている。
そしてダイアナの葬儀。彼女の死後、沈黙を貫いた王室も国民の声を聞き入れ、ロイヤルファミリーも国民と一緒になって参列しダイアナを見送った。エリザベス女王と王室はこれをきっかけに国民との信頼関係を築くことの大事さを再確認したと言われている。
映画『プリンセス・ダイアナ』は、9月30日より全国公開。