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市原隼人、役と向き合う“生真面目さ”は食と向き合う甘利田そのもの! 『おいしい給食 season3』撮影潜入レポ

ドラマ

◆役と向き合う“生真面目さ”が、食と向き合う甘利田そのもの


『おいしい給食 season3』メイキング写真 (C)2023「おいしい給食」製作委員会
 現場での市原は、甘利田同様、ビシっとした姿勢の良さが目を引く。同時に「あ、今日は取材ですか。ありがとうございます」と柔らかな笑顔が印象的だ。

 実直に給食と向き合い、実は生徒とも向き合っている甘利田の姿は、『season1』から人気となり、劇場版、そしてシリーズ化されていったが、市原はそこに甘んじることなく、新シリーズ制作が決まっても、「いまの自分にできるだろうか」とまず逡巡したという。体力的にも精神的にも全力を捧げている甘利田幸男という役。それをまた新たにできるだろうかと。

 本作は、目の前の給食をどれだけおいしく食べるか、日々、真剣に向き合う教師を見つめた“コメディ”だが、どれだけ熱量を要する作品かは、一度見れば一目瞭然。人気があるのだからこれまで通りにやればいいなどと、ぬるま湯に浸かろうとしない市原の覚悟が伝わる。

 彼のストイックさがよく分かる日があった。詳細は見てのお楽しみだが、函館「忍川中学校」での生徒たちの登校シーン。新たなライバルとなる生徒・粒來ケン(田澤泰粋)を門で迎える、ある朝のシーンが撮影された。そこで、甘利田が全身を使ったある動きを見せたのだが、その動きは市原に一任された。

 これまでにも、机上でのあまりに美しい“背筋ピーンのばし” など、もともと器械体操をやっていた市原ならではの身体能力の高さを活かしたショットが、本シリーズには随所に登場してきたが、午後の一連の撮影に向けて、市原は朝からずっと準備を繰り返していた。それどころか、聞けば、前日の夜も、「どういった動きにすればいいだろう」とずっと悩んでいたと言う。傍から見れば笑える動きのため、生徒役の子役たちも最初は普通に笑っていた。

 しかし朝からひたすら、とにかくひたすら、撮影の合間、合間に動きを試し続ける市原の姿を前に、子どもたちも笑うどころではなくなってくる。次第に「役と、芝居と向き合うとは」との真理が伝わってくるかのよう。図らずも甘利田と給食そのものから、自然と生徒たちが何かを教えられる姿に重なるのだった。

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◆シーズンを重ねたスタッフとの絆が伝わる現場

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