『対岸の家事』江口のりこが働くママに! 「当事者ではなくても共感できる部分がある」
――第1話で印象に残っているシーンを教えてください。
江口:思い出深いシーンはたくさんありますが、子どもたちに対して声を荒らげてしまうところや、詩穂さんと礼子が屋上で話すシーンが特に印象的です。あとは、自転車にずっと乗っていたなという記憶が強いですね(笑)。
1話では、礼子がずっと苦しんでいましたが、その苦しみを詩穂さんが見つけてくれるというエピソードが描かれました。詩穂さんが気づいてくれたからこそ、最後に礼子が少し晴れやかな表情で終われた気がします。
――多部さんとは再共演になりますが、本作での印象を教えてください。
江口:本作のお話をいただいたときに、主演が多部さんだと聞いて、二つ返事でお受けしました。「多部さんとなら、楽しくお芝居ができるはず」という思いがありましたし、実際にご一緒してみても、やっぱり楽しいですね。
――詩穂のパパ友・中谷達也役のディーン・フジオカさんはいかがですか?
江口:ディーンさんとは同い年なのですが、話を聞いていると、同じ年数を生きてきたとは思えないほど、経験してきたことが全く違うんですよね。さまざまな世界の話を聞けて、とても面白いです。
また、そういった経験からにじみ出るディーンさんの魅力がありますし、彼が発するセリフはすごくダイレクトに響くんです。これまで私が出会ったことのないタイプのお芝居をされる方ですね。
――量平を演じる川西さんとは、どんなお話をされていますか?
江口:お芝居をしていても面白い方ですね。ただ、空き時間にお芝居の話をすることはほとんどなくて…。川西さんが本を出されたので、その本をいただいたんです。それで、「本、面白かったです」という話をしたり。川西さんの空き時間が長い日があったので、「どう過ごすんですか?」と聞いたら、「喫茶店に行ってきます」と言われて(笑)。そういう他愛のない話をすることが多いですね。
――本作のタイトルにかけて、江口さんご自身の好きな家事、後回しにしてしまう家事は何でしょうか?
江口:好きなのは皿洗いです。水に触れるのが気持ちよくて。逆に、後回しにしてしまうのは、洗濯物を畳んだあとの片付けですね。畳むまではいいんです。でも、そのあとクローゼットや引き出しにしまうのが、ちょっと苦手です。
――このドラマで描かれる“対岸の相手”について、江口さんはどういう意味合いを持つと思われますか?
江口:1話で言えば、礼子が「対岸」にいたところを、詩穂さんが見つけてくれました。それで救われたんですよね。そうやって2話以降も、詩穂さんに見つけてもらい、救われる人がたくさん出てきます。そのときどきで自分が見つけた相手が、“対岸の相手”なのかなと思います。
――本作の見どころを教えてください。
江口:このドラマを見て、登場人物たちに対して、視聴者の皆さんは子どもや家族の有無に関わらず、「なんか分かるな」と感じるのではないでしょうか。それによって、子育てをしている人や、忙しくしている人に対する目線が、優しさや思いやりに変わるかもしれないなと思っています。
2話以降も、詩穂さんが困っている人を見つけて助けていきます。演じていても「いいドラマだな」と感じるので、ぜひご覧ください。
ドラマ『対岸の家事~これが、私の生きる道!~』は、TBS系にて毎週火曜22時放送。