ネトフリ配信『火垂るの墓』、日本語音声ガイドにSUPER EIGHT安田章大が決定

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7月15日からNetflixで配信されるスタジオジブリの名作アニメーション映画『火垂るの墓』の日本語音声ガイドをSUPER EIGHTの安田章大、英語版音声ガイドをパトリック・ハーランが担当することが発表された。
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Netflixは昨年9月16日から、日本を除く190以上の国や地域で『火垂るの墓』を独占配信。そして7月15日から、日本国内でも配信を開始する。
Netflixの音声ガイドは、登場人物の動きや表情、衣装、場面の変化についてナレーションで補足説明を行い、セリフだけでは伝わりにくい視覚的な情報を提供するもの。 2022年からは、すべてのNetflix作品でオリジナル言語の音声ガイドを制作し、最大30の言語で展開。ライセンス作品にもそのサービスは拡大し、多くの映画やシリーズ、アニメーションで利用されている。
この度、『火垂るの墓』の日本語音声ガイドをSUPER EIGHTの安田章大、英語版音声ガイドをパトリック・ハーランが担当することが明らかに。
SUPER EIGHTのメンバーであり、アイドル・俳優として幅広く活躍する安田は、 かつて脳腫瘍(髄膜腫)の手術を受け、今もなお光過敏の後遺症と向き合っている。自身の体験を通じて「音による視聴体験」の可能性を深く実感してきたという安田は、今回日本語音声ガイドのナレーターとして、作品の情景や登場人物の感情を、温かく繊細な語り口で豊かに表現している。
安田は「小学生の頃、仲の良い友だちが視力を失ったことから、一緒に手話や点字を学んだことがありまし た。また、僕の出身は兵庫県で、『火垂るの墓』の舞台でもある西宮や神戸の風景は、子どもの頃から日常にあった場所です。夏休みには、友だちや地域の子どもたちと、『火垂るの墓』を一緒に観た記憶もあります」とコメント。「その後、さまざまな経験を経て、40歳になった今、思い出がたくさん詰まったこの作品に、“音声ガイド”という形で関われることに、なにか運命的なつながりを感じています。すべてがつながっているようで、なるべくしてなったような、深く得心する思いです」と感慨深い表情を見せた。
音声ガイドを通じた視聴については、「手術後は、映像コンテンツを長時間にわたって観ることが難しく、途中で視聴を止めてしまうこともありました。しかし、音声ガイドでは、登場人物の表情や風景の変化、アクションの繊細な動きまで音で伝わってくるため、映像の世界が一気に広がったように感じました。これまでのように視覚に頼れないからこそ、音に深く集中できます。その体験は、むしろ物語への没入感を一層高めてくれるように感じています」と語る。
最後は「今回、Netflixで世代を超えて語り継がれる『火垂るの墓』の日本語音声ガイドを担当できたことを、心から感謝しています。この作品の強いメッセージが、音を通じて伝わるよう、一音一音に思いを込めて語りました。多くの方に“音で感じる物語”として届けられることを嬉しく思います」とメッセージを寄せた。
なお安田は、7月12日にNetflixが主催する、視覚に制限のある方を主な対象とした 『火垂るの墓』音声ガイド付き上映会に登壇。トークセッションを通じて、多様な視聴者に向けたアクセシブルな映像体験の重要性を発信する。
一方英語版音声ガイドを担当するパトリック・ハーラン(パックンマックン)は、30年以上にわたり日本で生活し、米国と日本それぞれの文化的背景を深く理解している。
パトリックは「『火垂るの墓』は、国や文化の垣根を超えて、世界中の人々の心に深く訴えかける力を持った作品です。長年日本で暮らし、米国と日本の両方の文化になじみのある立場から、英語版の音声ガイドという形で関わることができ、光栄に思っています。世界中にいる英語話者で、視覚に制限のある方を中心に、音声だけでこの稀有な作品の世界を伝えられるよう、本作の深い感情や背景がさらに届いてくれることを祈りながらナレーションしました。英語版の音声ガイドがあることで、世界でより多くの方が物語にアクセスでき、僕も見るたびに感銘を受けるこの作品の世界観や登場人物の想いを共有できると信じています」と語っている。
映画『火垂るの墓』は、7月15日からNetflixで配信。