70年代ドイツに実在した『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』戦慄の予告解禁
1970年代のドイツに実在した連続殺人鬼を描き、第69回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に正式出品されたファティ・アキン監督最新作『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』より、戦慄の予告編とポスタービジュアルが解禁された。
【写真】『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』メインビジュアル
本作は、1970年代のドイツ・ハンブルクで実際に起きた連続殺人事件の犯人フリッツ・ホンカの物語。ベルリン国際映画祭金熊賞受賞作『愛より強く』(2004)やヴェネチア国際映画祭審査員特別賞受賞作『ソウル・キッチン』(2009)のほか、前作『女は二度決断する』(2017)でゴールデン・グローブ賞外国語映画賞と主演のダイアン・クルーガーにカンヌ国際映画祭主演女優賞をもたらしたドイツの名匠ファティ・アキン監督の最新作となる。
敗戦がまだ尾を引いていた1970年代ドイツ、ハンブルク。安アパートの屋根裏部屋に住むフリッツ・ホンカ(ヨナス・ダスラー)は、夜な夜な寂しい男と女が集るバー“ゴールデン・グローブ”で酒をあおっていた。彼がカウンターに座る女に声を掛けても、いつも顔をしかめられるだけ。一見、無害そうに見えるフリッツの狂気に気づく常連客は誰ひとりいなかった…。
予告編は、フリッツが「ドン、ドン」と鈍い音を響かせながら、何かの“物体”を運ぶシーンからスタート。次いで、バー“ゴールデン・グローブ”でカウンターに座る女たちに声をかけるも、「不細工すぎて勘弁よ」と相手にしてもらえなかったり、街中で見かけた金髪の美少女に心を奪われるフリッツの姿が映し出される。
映像の後半では、そんな一見“無害”そうに見えるフリッツが、“ゴールデン・グローブ”にやってくる年増の娼婦を次々と家に招き入れては“ある行為”をしていた場面が展開し不穏な雰囲気に。1970年代のドイツを彩ったヒット曲の陽気なテンポが逆に不気味さを増幅させる中、残虐な行為の数々と、金髪の美少女が生肉を食いちぎるフリッツの妄想が膨らんだ映像などが交錯し、最後はフリッツがカメラ目線で「こんばんは、マダム」と語りかける姿で幕を閉じる。果たして、“愛されるすべを持たない、男の心に宿った狂気”とは…。隣にいるかもしれない「ごく普通の殺人鬼」に戦慄を覚える予告編となっている。
ポスタービジュアルは、曲がった鼻、ボロボロの歯、そして見開いた瞳で不気味に前を見据えるフリッツの顔を大きく写し出したもの。横には「挑戦的で、生々しく、リアルで、残忍。ホンカは本物だ。これこそが本当の恐怖だ」という海外評が添えられており、センセーショナルな“殺人鬼映画”への興味が膨らむビジュアルとなっている。
映画『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』は2020年2月14日より全国順次公開。