『鬼滅の刃』妹のため戦う兄の背中に日本中が涙 新時代のヒーロー・炭治郎の魅力をおさらい

大人気のうちに幕を閉じた昨年のテレビアニメ『鬼滅の刃』に続き、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が10月16日より全国公開となる。来月に迫る公開を前に、『鬼滅の刃』の物語を、主人公・炭治郎のこれまでの歩みを中心におさらいしておこう。
【写真】テレビアニメ『鬼滅の刃』炭治郎の活躍を描いた名シーン
吾峠呼世晴による人気漫画をアニメ化した本作。物語は、家族を鬼に殺され、唯一生き残った妹・禰豆子(ねずこ ※)も鬼にされてしまった炭治郎が主人公だ。炭治郎は禰豆子を人間に戻すため、人を食らう鬼との戦いを繰り広げていく。
作中では死と隣り合わせのバトルも描かれるが、炭治郎は鬼に対して慈愛の心を見せるのもポイント。「日本一慈(やさ)しい鬼退治」として、新時代の主人公像と共に多くの人の心をつかんだ。一方で、個性豊かなキャラクターたちによるコミカルなやりとりには、ほほ笑んでしまうことも。
■花江夏樹を中心とした豪華声優陣の白熱の演技
注目ポイントの1つが、実力派ぞろいの豪華声優陣。炭治郎の声を務めるのは人気声優・花江夏樹。最近は自身のYouTubeチャンネルで主にゲームプレイ動画を投稿、登録者数は9月2日時点で167万人を超え、YouTuberとしても活躍している。本作では、そんな花江による、鬼を前にして激高する炭治郎の魂の叫びや、兄らしい優しい一面を見せるシーンなど、演技の幅が際立っている。
禰豆子役は今最も勢いのある若手声優の鬼頭明里、炭治郎とともに鬼を退治する我妻善逸役に下野紘、嘴平伊之助役に松岡禎丞と、声優界を牽引する実力派が集結。アクションシーンでの白熱の演技はもちろん、炭治郎と禰豆子の兄妹の絆を感じさせるやりとりや、善逸、伊之助らのコミカルな掛け合いも話題となった。
■鬼にも慈愛、何度倒れても自分自身を鼓舞
一夜にして家族を失い、妹の禰豆子が鬼となってしまった炭治郎は、鬼に対抗する“鬼殺隊”の中でも強い力を持つ“柱”の1人、水柱の冨岡義勇と出会い、禰豆子を人間に戻す方法を探すため、鬼殺隊への入隊を決意。過酷な試練を乗り越え、入隊試験である最終選別に挑んだ炭治郎は、鬼殺隊士を目指す人間を何人も食らってきた手鬼(ておに)と対決する。
しかし、そんな手鬼も以前は人間だった…。手鬼を倒した炭治郎は「神様どうか この人が今度生まれてくる時は 鬼になんてなりませんように」と手を握りながら祈る。鬼にも平等に心を寄せる炭治郎の慈愛の精神を象徴するエピソードだ。