“過去を忘れない”女性の気持ちに寄り添う思い 『プロミシング・ヤング・ウーマン』特別映像
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米アカデミー賞で作品賞含む5部門にノミネートされ、脚本賞を受賞したキャリー・マリガン主演映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』より、キャリーとエメラルド・フェネル監督のインタビュー映像が到着した。
【動画】キャリー・マリガン&エメラルド・フェネル、インタビュー動画
本作は、ある事件によって理不尽に未来を奪われた、“前途有望な若い女性”だったヒロインが繰り広げる復讐(ふくしゅう)エンターテインメント。
30歳を目前にしたキャシー(キャリー)は、ある事件によって医大を中退し、今やカフェの店員として平凡な毎日を送っている。その一方、夜ごとバーやクラブにひとりで繰り出し、泥酔したふりをして、お持ち帰り目的で近づくオトコたちに裁きを下していた。ある日、大学時代のクラスメートで現在は小児科医となったライアン(ボー・バーナム)がカフェを訪れる。この偶然の再会こそが、キャシーに恋心を目覚めさせ、同時に地獄のような悪夢へと連れ戻す。そして、キャシーの親友の未来を奪った悲惨な事件に関わったすべての者への復讐心をも覚醒させることに…。
監督・脚本は、本作で長編デビューを飾ったエメラルド・フェネル。ロマンティック・コメディと復讐劇を融合させた独創的な自身の脚本で、第93回アカデミー賞にて脚本賞と監督賞のダブルノミネートを果たし、見事脚本賞を受賞した。主人公を演じた女優のキャリー・マリガンも批評家たちから「キャリア最高の演技」と絶賛を浴び、多くの賞を獲得している。
今回解禁されたのは、主演のキャリーとフェネル監督の2ショットインタビュー映像。キャリーはオファーを受けた当時を振り返り「こんな脚本は初めてだったから、絶対に出演したいと思った。うまくいくのか不安もあったけど、エメラルドに会って安心した。10分ぐらいで出演を決めちゃったわ」と明かし、「この映画を見た人は、いろんな感情や思いを抱くことになるはず。いくつもの側面を持つ作品をまとめ上げるには、技術が必要だと思う。エメラルドにしか撮れない作品よ」と語る。
劇中で主人公キャシーはあえて困難な生き方を選ぶが、フェネル監督はその理由を「キャシーや世の女性は、過去に執着するなと言われる。“過去を忘れる気はない”と女性が宣言したらどうなるか興味があった。そういう女性がいると、周りは居心地が悪くなるの」と説明。そして「この映画が1つのジャンルでは説明しきれないのは、キャシーに他の選択肢がいくつも差し出されるからよ。彼女が過去を手放しさえすれば、すてきな人生を歩むこともできる。でも、彼女は断固としてつらく厳しい道を選ぶ。キャリーだから演じられた役だった。つらい生き方だけど、私たちには彼女の気持ちが分かる」と熱く語る。
また悪者として描かれる役柄を演じた男性キャスト陣について、キャリーは「みんな作品に対する理解があったし、出演者に対して常に細心の配慮があった」と振り返る。フェネル監督も「出演者全員に伝えたことは、どの役も自分が悪いとは思っていないということ。ごくまともな男性でも、無意識に相手の弱みにつけ込んでいることがある。出演者には、難しいシーンとは思わずにラブコメだと思って女性を口説いてもらった」とコメント。さらに「いろんな男性が登場するけど、女性の誰かが必ず言ってたわ。“経験ある”って」と語り、キャリーと爆笑する場面も。お互いへの強い信頼関係がうかがえる、和やかなインタビュー映像となっている。
映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』は公開中。