市川染五郎「表現者としてすごく刺激的でした」写真集『HAMLET』を中里唯馬と語る
写真集『HAMLET』の発売を記念し、10月20日に銀座 蔦屋書店 BOOK EVENT SPACEにてトークイベントが開催。市川染五郎と撮影を手掛けたファッションデザイナーの中里唯馬が登壇した。
【写真】市川染五郎、中里唯馬が語る『HAMLET』イベントの様子
本作は、5月から6月にかけて、東京・大阪・愛知で上演された市川染五郎主演の舞台『ハムレット』の公演、およびポスタービジュアル撮影時の写真を収めた写真集。公演のキービジュアルの衣裳デザインを担当した中里が、染五郎と対話を重ねながら撮影した美しい衣裳が魅力的な「BLUE book」と、公演の舞台写真を中心に撮影・構成した「RED book」の2冊組となっている。造本設計は、森山大道や蜷川実花の写真集を世に送り出してきた造本家・町口覚が手掛ける。
「BLUE book」におさめられた日本の海岸で実施されたロケ撮影について染五郎は「(撮影日の)天気も曇りでハムレットにぴったりのシチュエーションでした。衣裳をデザインされた中里さんが撮影もされるということで、衣裳だけでももちろん素敵なのですが、この空間に存在して初めて完成した気がして表現者としてすごく刺激的でした」と語る。
海へと突き出た断崖のステージの先端に立ち、10mほどのシルクの炎の布を風になびかせて行った撮影については「何を隠そう高所恐怖症なので…本当に怖かったです」と明かし会場の笑いを誘いつつも「自然の風のおかげで臨場感のある写真になりました」と振り返った。
「RED book」には公演期間中に撮影されたカットが。中里は「舞台に上がられた染五郎さんからエネルギーが伝わってくるといいますか、別の人格が現れているような感じがして、そういった緊張感のようなものをRED bookでは切り取れたらいいなと思いました」と話す。染五郎は「初日が開いた時、ついにゴールが始まったというか…そう感じるような道のりの長さだった」と公演時を振り返り、「ポスター撮影の段階から積み上げられたハムレットの心境の揺らぎや変化があったからこそ、舞台上でもそれを体現できたのだと思います」と思いを語る。
最後に、中里は「1年以上かけて関わってきたプロジェクトのひとつの締めくくりとして、本日こうした素晴らしい場を持てたことに感謝します」と述べ、染五郎は「舞台をそのまま切り取ったものではなく、写真集という新たな作品として生まれ変わった『ハムレット』だと思っております。中里さんとの化学反応をぜひ楽しんでほしい」と締めくくった。
なお、写真集『HAMLET』の発売を記念した市川染五郎写真展が、10月29日まで銀座 蔦屋書店 BOOK売場にて開催中。