消えそうで消えない、絶好調のふなっしー。人気はなぜ続くのか?
また、両社から共通して挙がったのが、ふなっしー自身の制作物に対してのこだわりだ。「本の構成から付録のデザインに至るまで、すべてご自身が監修されています。常に新しいものを発信したいという想いがあるので、過去の制作物とのかぶりが無いか、楽しめる内容であるかなどを細かくチェックされていました」(宝島社・皆川さん)
「こちらからのオーダーに対して驚くほどNGが少ないんです。『さすがにこれは怒るかも…』という無理なオーダーをしても、『オッケーなっしー!』『問題ないなっしー』と快く答えてくれて、さらにアレンジまで加えて想定以上のクオリティで返してくれます」(ドワンゴモバイル・徳久さん)
同様の姿勢はふなっしーのオフィシャルグッズでも見て取れる。「日本を元気にしたいなっしー!」の合い言葉を実現するべく、グッズ生産は“Made in JAPAN”にこだわり、売り上げの一部は東日本大震災の被災地支援のために「公益法人 みちのく未来基金」に募金をし続けている。
ゆるキャラとしての愛くるしい一面だけでなく、求められているものの質をとことんまで突き詰める“職人的なこだわり”と、人気者になってもブレることのない“自己プロデュース能力”こそ、ふなっしー人気の根幹を支えているのではないだろうか。(文:オグマナオト)