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過酷すぎる撮影に毒物混入騒ぎも! 『タイタニック』はいかに狂った映画だったか<後編>

映画

●主題歌『マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン』誕生秘話

 世界中で大ヒットを記録した本作だが、映画のサウンドトラックも大ヒットした。作曲は数々の映画音楽を手掛ける巨匠ジェームズ・ホーナー。のちにキャメロン監督の『アバター』も手掛けたが、残念ながら2015年に帰らぬ人となった。

 本作とともに世界中で大ヒットした主題歌が、セリーヌ・ディオンが歌う『マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン』。この主題歌が作品を大ヒットに導いた要因であることは、今や疑う余地もないだろう。だが、実はキャメロン監督が最初から望んでいたものではなかった。ホーナーは、本作を象徴する曲のフレーズからイマジネーションを広げていき、ある日“これは歌にできる”と思いついた。しかし、キャメロン監督は自分の映画に主題歌をつけることを毛嫌いしていたため、ホーナーは監督に内緒で主題歌の作成に取り組む。とりあえず詞を完成し、ラスベガスで公演中のセリーヌに持ち込んだ。セリーヌ自身もあまり乗り気ではなかったが、夫の説得により歌声を収録。そのテープを受け取ったホーナーは、キャメロン監督が機嫌のいい日を窺い、ついに聞かせることに成功。「最高だ」という言葉を引き出したのだった。

 巨額の予算をかけ、キャメロン監督の執念で完成させた映画『タイタニック』。新しい技術を常に取り入れ、“莫大な予算をかけた壮大なドラマ”という作家性を貫いた本作は、公開から24年近くを経た今もなお、新鮮な驚きと感動を与えてくれる。贅(ぜい)を尽くした豪華客船タイタニック号は、さまざまな不運と人間の過信によって、明日を迎えることなく海の底に沈んだ。どんなに富を持っていても、明日にはいきなり失うかもしれない。今夜放送の後編では、キャメロン監督こん身の沈没シーンに注目するとともに、「大切なのは何が起こるかわからない明日を一日一日大切に生きること」という、作品に込められたメッセージを感じてほしい。(文・稲生稔)

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