赤楚衛二、いい意味での諦めとフォーカスずらしで「人生は楽しめる」
――今年の7月にロサンゼルスで行われたAnime Expo2023では「人生で一番やってみたかったことは、ゾンビに追いかけられること」と話されていましたが、実際追いかけられてみていかがでしたか?
赤楚:めっちゃ怖かったです(笑)。輝は怖がっちゃダメだという設定だったのですが、いざ転んでしまったら、押しつぶされたり食べられたりするんだと考えると、やっぱり怖かったです(笑)。撮影だから大丈夫でしたが、現実にこうなったら僕は泣いて動けなくなると思います。ゾンビになった方が楽かも…と考えてしまうかもしれませんね。
赤楚衛二
――石田雄介監督の現場はいかがでしたか?
赤楚:命を削ってやっているというぐらい熱量の高い監督です。クランクイン前にキャラクターや作品についてお話する機会があったのですが、そのときから監督自身が輝みたいな真っすぐさのある人で「この人とだったらパワフルな作品を作ることができるだろうな」と思えました。物語の後半には少し特殊なゾンビが出てくるのですが、その動きも監督が自らハアハアしながらめちゃくちゃ体力を使ってディレクションしてくださいました(笑)。
――それだけ熱量の高い監督ですと役も演じやすかったのでしょうか?
赤楚:作品を良くしたいという気持ちを感じられるので、すごく信頼できました。こちらの疑問や提案にもしっかり耳を傾けてくださり、役者の心情も考えてくれたんです。石田監督だけではなく、現場にいる方がみなさん輝のような方たちばかりで非常に楽しい現場でした。
――親友・ケンチョ役の柳俊太郎さんや、ヒロイン・三日月閑役の白石麻衣さんとの共演はいかがでしたか?
赤楚:柳くんとは共演が3回目なので普通にしゃべれましたが、白石さんにはなんて声を掛けていいのか分からず、車内に3人でいるとき、沈黙が続いてしまうことがありました。その沈黙をなんとかしようと「どんな曲が好きですか?」という話をしたら、白石さんがラップ系の曲が好きっておっしゃったんです。でも、僕も柳くんも全然分からなくて、その後もお互いの曲の趣味が合わずまた沈黙が続いてしまったということがありました(笑)。
『ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜』場面写真