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杏、キーマン“紫夏”役で『キングダム』出演 次世代へ受け継ぎたいものは「利益の出ないもの」

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杏
杏 クランクイン! 写真:松林満美

 人気漫画を原作に据えた大ヒットシリーズ映画の第3弾『キングダム 運命の炎』に、吉沢亮が扮するえい政の過去と深いかかわりを持つ闇商人・紫夏(しか)役で出演している杏。もともと原作ファンで、撮影現場にも必ず原作を持参していたという杏が本作に込めた思いとは。また、現在フランスと日本の二拠点生活を送る杏に、現地で暮らしてみて気付いたことなどを聞いた。

【写真】才色兼備の杏、美しい撮り下ろしフォト

■紫夏は「清濁併せ呑むような女性」

――『キングダム』の原作ファンで、第1作目も映画館でご覧になっていたそうですね。第3作目『キングダム 運命の炎』の台本を読んだときの印象はいかがでしたか。

杏:原作はとにかく膨大な量があるので、どのエピソードをどういうバランスで入れていくんだろうと思っていましたが、初めて台本を読んだとき、ここまで紫夏編をたっぷり描いていただけるんだということに驚き、うれしく思いました。

――紫夏をどんな女性と感じ、どう演じようと思いましたか。

杏:紫夏は、強く美しい、でもそれだけじゃない、清濁併せ呑むような女性だと思います。古代中国を生きた、私自身のバックグラウンドとは共通点が全くない存在なので、自分がシンクロしていくというよりは、新しい人格をいろんな角度から見ていくような気持ちで取り組んでいました。人と人が簡単に殺し合うような不安定な情勢で、自分の国がいつ違う国になるかも、自分がいつ死ぬかもわからないからこそ、自分の正義を通さなきゃいけない。そんな中で自分が良いと思うことをどれだけ実行して命を終えられるかという計り知れない価値観が、『キングダム』のキャラクターたちの中にはそれぞれあるんじゃないかと思うんです。

(C)原泰久/集英社 (C)2023映画「キングダム」製作委員会
――そうした時代の価値観を紫夏と共有するキャラクターが、吉沢亮さん扮するえい政ですが、吉沢さんが今回子供時代も演じられると知ったときは、率直にどう思われましたか。

杏:原作を読んでいた時点では子役が演じると思っていました。でも、吉沢さんが演じることで現代とリンクし、子どもの頃から苦しんできた背景も見えてきますし、幼さや、喜びを知らない絶望的な表情など、現代のえい政の力強さとは違う部分の落差を吉沢さんが巧みに表現されていらっしゃると感じました。

――本作全体において、ご自身が担う役割をどう意識していましたか。

杏:数あるキャラクターの中で、特にえい政の考え方や人生の指針となる大きな柱の1つだと思うので、それをここまで映像の中で表現させていただけたのは光栄なことですし、えい政がどう受け取ったかは、これから先のえい政の生き方につながるので、これからも見守っているような気分でもあるんですよ(笑)。国を動かす大きな規模の話の中では、人1人の感情や人生はどうしてもないがしろにされがちですが、えい政の冷酷ではなく、他者の人生ときちんと向き合う部分は紫夏から得たものも多いんじゃないかと思います。

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■撮影中には同級生家族と“泊まり込み合宿”を実施

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