芳根京子&小手伸也 『わたビバ』オーディションの手応えは「全然なかった」
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「メイベルは、おばあちゃんとの思い出の森と動物への強い愛を常に持っていますが、突っ走りすぎると自己中に見えてしまう側面もあったので、なぜここまで彼女が情熱的で猪突猛進なのか共感してもらえるキャラクターでないといけないと思い、とにかく愛されてほしいという願いを込めて役作りをしました。ただ、セリフの量が多く、『わ〜!』と叫ぶようにしゃべる場面もあったので、普段のわたしの声だとキャンキャンと聞こえてしまうのではと怖くて。監督と相談し、メイベルの勇ましさが表現できたらいいなと思い、普段よりもお腹から声を出すことを意識しました」と明かす。
今回の芝居のトーンにたどり着いたのは、オーディションの時だったという。「オーディションの時に、さまざまなシーンに挑戦させていただいたのですが、声の幅を探りたいとリクエストを受けましたので、『わたし、こういう声もいけます!』とアピールする意味でも、少し低めの声でお芝居しました。それで合格したので、収録の際にも低めの声を提案すると、『すごくいいと思います』とお返事をいただきまして、今の声の高さに落ち着きました」と試行錯誤の過程をたどる。
小手伸也
一方で、小手は普段よりも高い声で芝居を作っていったそう。「オーディションの時に地の声で演じてみたのですが、『威厳がありすぎます』と言われまして。元々キング・ジョージにフォルムが似ていると言われていたので(笑)、そんなに役作りはしなくてもいいのかなと思っていたのですが、画に合わせて、頬を少し上げ、歯を少しだけ出したら自然にしゃべれるだろうなと思いまして、顔から作っていきました。キャラクターが生き生きと話す姿に合わせてしゃべろうとすると、普段より表情筋を動かさなければいけなくて、口をカクカクと動かしながらお芝居しました」と振り返る。
演じるキング・ジョージは“優しすぎる”王様ビーバーで、ビーバーら哺乳類から厚い信頼を受ける優しさと、王にふさわしい先見の明と説得力を持ち合わせているキャラクターだ。
小手はキング・ジョージに共感できる部分があったそうで、キング・ジョージを「王様然としていない王様で、調和やそれぞれの立場を重んじたり、ほかの動物の話をよく聞くキャラクター」だと分析。「その点はすごく共感できますし、僕自身も割とそういうタイプだったので、特に作り込まず、顔をキング・ジョージにすることを主に意識して、動物ならではの視点を提示したり、彼の意志が伝わったりするようなお芝居を目指しました」と役作りの裏側を明かす。
映画『私がビーバーになる時』日本版本ポスター (C)2026 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
春風に乗ってまだまだ日本を席巻中の“ビーバー旋風”。そんな本作の魅力を聞くと「芯がしっかりしている作品」「驚いて笑って、グッと来るものがある」と太鼓判を押す。
「これまでのディズニー&ピクサーらしからぬハチャメチャ展開な物語なのですが、結構芯がしっかりしている作品でもあるんです。それぞれの立場に思いや正義があり、それらがぶつかり合い、いろんな視点から物語が語られています。ハチャメチャで笑いもありますが、人間と動物の友情といった感動するポイントもすごく凝縮されていて、老若男女問わず家族みんなで楽しめるような映画でした」と自信をのぞかせる。
一方で芳根は、ビーバーの“毛”にも注目してほしいとのこと。「もしも動物の世界に入れたら…という夢が詰まった作品ですが、動物の世界は人間の常識が通用せず、ハチャメチャでとんでもない世界なんです。驚いて笑って、グッと来るものがあると思いますし、なによりビーバーたちがかわいい。もう映像からモフモフ感が伝わってきます。水に濡れるとペタペタになる毛も見どころの一つなので、ぜひ大きいスクリーンで見ていただき、この春はモフモフしてほしいなと思っています」。(取材・文:阿部桜子 写真:松林満美)
映画『私がビーバーになる時』は公開中。

