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平凡な主婦が“麻薬所持”で逮捕 衝撃の実話を描いた女性監督「脅迫もあった」

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「脅迫もあった」と語った『マルティニークからの祈り』パン・ウンジン監督
「脅迫もあった」と語った『マルティニークからの祈り』パン・ウンジン監督 クランクイン!

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 平凡な韓国の主婦チャン・ミジョンさんが、フランスの空港内で「麻薬所持」を理由に逮捕された──。当時、小さい海外ニュースとして新聞に掲載された事件は、パン・ウンジン監督も記憶の片隅にとどまる程度だったという。しかし、映画化の話が舞い込み、資料やミジョンさんの手記を読み進めるうちに、「自分で手掛けたい」という強い想いを持ったという。そして完成させたのが映画『マルティニークからの祈り』だ。

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 物語の主人公ジョンヨンは、お人よしの夫と、可愛らしい娘に囲まれ、貧しいながらも幸せな生活を送っていた。しかし徐々に生活は困窮していき「金の原石」を運ぶだけで多額の報酬を得られるという仕事を引き受けてしまう。それが麻薬であることも知らずに……。「まず平凡な主婦が、どうして麻薬の運び屋になってしまったのかということが気になったのです。彼女の手記の中で、家賃も払えない状況の中、それでも『娘にダウンジャケットを買ってあげたい』という気持ちが動機だったんだと。女性としてすごく共感を覚えたんです」。

 娘の喜ぶ顔が見たい……。そんなシンプルな想いからの行動が思わぬ代償となる。「麻薬とは知らなかった」とは言え犯罪は犯罪。結果、ジョンヨンはフランス当局に拘束される。さらに韓国の外交部の対応のまずさから、765日という途方もない時間、家族と離れ離れにされ、地獄のような苦しみを味わうことになる。パン監督も「(韓国の)外交部の不誠実な対応にも怒りを感じ、世に知らしめなければという思いが強かったんです。カットされていますが、本編では領事、大使が聞いたら気分を害するようなセリフもたくさんありました。現地の外交部の人たちの中には『麻薬の犯罪者を美化するような作品ですね』と言う人もいたんです。実際、この映画が公開される前には『公開しないように』という脅迫もありました」と明かす。

 そんな困難の中で公開された本作は、各方面で多くの反響を呼ぶ。ジョンヨンのモデルとなったミジョンさんも映画を見終わったあと「お疲れ様。いい映画ありがとう」とパン監督を抱きしめたという。そのぐらい自らの感情とシンクロする部分があったのだ。そこまで感情移入できるのは、ジョンヨンを演じたチョン・ドヨンの演技の素晴らしさがあったことは言うまでもない。

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