渡辺大知、“想像の範囲を超えた”被災地撮影 神戸出身だからこその「やる意義」

E‐girlsの石井杏奈がヒロインをつとめ、『あまちゃん』の演出家・井上剛がメガホンをとった映画『LIVE!LOVE!SING! 生きて愛し歌うこと 劇場版』が公開される。本作で石井演じる朝海が所属する合唱部の顧問教師・岡里を演じるのが渡辺大知だ。ロックバンド“黒猫チェルシー”のボーカルを務めながら、俳優としても活躍中。10代の出演者が多かった撮影現場で、25歳の渡辺は精神的支柱となっていたようだ。
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朝海らが通う神戸の女子高校のお別れ会にて、合唱部で「しあわせ運べるように」を歌おうと岡里が提案するところから物語は始まる。4歳の時に被災した神戸出身の渡辺にとっても思い入れの深い楽曲。「僕が小学3年生くらいから音楽の授業で歌っていた曲。神戸で育った自分たちの歌という感じで愛着があり空でも歌えます。この曲が物語の鍵になっていることで、自分がやる意義を感じられました」と話す。
だが福島で東日本大震災に遭い、神戸に転校してきた朝海にとって「しあわせ~」を歌うことに違和感を感じ、「私の気持ちはそんなに単純じゃない」と反発する。その後、バラバラになった同級生たちと再会し、立入り制限区域内の母校に埋めたタイムカプセルを掘り起こすために福島へ旅立つ朝海。そんな彼女を心配して同行する岡里。そこからロードムービーが展開していく。
福島での撮影では「みんな年下だけどしっかりしてて、最初自分も同じ目線でしゃべっていました。でも撮影に向き合い、悩んだりもがいていく中で、だんだん先生と生徒みたいな関係になっていきました。みんな頼れるものが欲しかったのか、なんか普段から“先生”って呼ばれていて…」と振り返る。「悩んだりもがいたり」というのは具体的にどんな思いをしたのだろう。