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『ワンダーウーマン』はなぜ成功したのか? 最新作公開中のパティ・ジェンキンス監督が自ら分析

映画

映画『ワンダーウーマン 1984』 ガル・ガドット&パティ・ジェンキンス監督
映画『ワンダーウーマン 1984』 ガル・ガドット&パティ・ジェンキンス監督(C) 2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics

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 現在公開中のアクション超大作『ワンダーウーマン 1984』で、前作に続きメガホンをとったパティ・ジェンキンス監督。当初、「この映画は成功しない」という懐疑的な意見も少なからずあったそうだが、そんな批判などもろともせず、映画は空前の大ヒットを記録した。最新作もコロナ禍の中で健闘を見せているが、なぜこんなにも『ワンダーウーマン』は人々の心を捉えたのか? 映画の生みの親でもあるジェンキンス監督がリモートインタビューに応じ、その要因を自ら分析してみせた。

【写真】ダイアナの揺れる心情にも寄り添った最新作『ワンダーウーマン 1984』フォトギャラリー

●古典的なヒーロー誕生物語が逆に新鮮だった

 2017年に公開された前作の大成功に、「自分を信じていたので、それほど驚きはなかった」と語るジェンキンス監督。ただ、予想をはるかに上回る旋風を巻き起こしたことから、「監督である私のキャリアや演出法にまで目を向けられたことは意外だった」と当時を振り返る。「もちろん、全力で演出に当たったという自負はあるけれど、何よりもこの映画を成功に導いてくれたのは、ガル・ガドットの存在ね。ご覧になればわかると思うけど、彼女はワンダーウーマンそのものだった」と称賛の言葉を惜しまない。

(C) 2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics
 さらにジェンキンス監督は、大ヒットの要因をこう分析する。「(昔ながらの)シンプルなヒーロー誕生物語が響いたんじゃないかしら。今、スーパーヒーローものはたくさん作られているけれど、悪役やサイドストーリーに重点が置かれたり、長い物語を何作かでつづっていったり、原作を膨らませるスタイルの作品が増えていて、クラシックなオリジナルものが減っている気がするの。つまり、観客が『自分だったらどうするか?』という感情移入ができる作品があまりなかったので、逆にそこが新鮮だったのかもしれないわね」。確かに本で言うところの“読後感”は、ヴィランでもない、サイドストーリーでもない、ワンダーウーマンの魅力で埋め尽くされている。

●最新作は80年代のブロックバスターを再現

 最新作の舞台は、好景気に沸く1984年。米首都ワシントンD.C.のスミソニアン博物館で考古学者として働きながら、さまざまな脅威から人類を守り続けてきたワンダーウーマンことダイアナ(ガル)が、“禁断の力”を手にした実業家マックス(ペドロ・パスカル)の恐るべき陰謀、そして彼によって生み出された正体不明の強敵チーター(クリステン・ウィグ)との壮絶な戦いに挑む。

 物語は、ワンダーウーマンの誕生から、80年代の人間社会を生きるダイアナの孤独や葛藤にもスポットを当てているが、気になるのは、なぜ1984年なのか。素朴な疑問をジェンキンス監督にぶつけてみると、「1984年は、今の時代を考えるポイントの年」という答えが返ってきた。「最も80年代のエッセンスが詰まった高みの年、それが1984年だったと思うの。本であったり、音楽であったり、1984年と冠されているものがとても多いし、豊かな生活のピークだった。今、私たちが生きるこの世界は、当時の価値観が基になっていて、その延長上あると感じているので、今の時代を考えるヒントになると思ったの」。

(C) 2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics
 さらに、80年代の大作映画が大好きだったというジェンキンス監督は、当時の作品を参考にし、CGに頼らないリアルなアクションにもこだわった。映画からあふれ出るパワフルな雰囲気、そしてハスキーヴォイスでエネルギッシュに語るその姿から、甘いラブストーリーやアート作品など見向きもしなかったのかと思いきや、「それはちょっと違うわね」と笑顔で反論。「小さいころは海外に住んでいて、映画オタクだった母親の影響から、いろんな作品を観て育ったの。もちろんブロックバスター(巨額の予算を投じた超大作映画)は大好きだったけれど、ヨーロッパや世界のアート系作品もたくさん観たわ。もちろん黒澤明の作品もね」と幅広い嗜好(しこう)を強調する。

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