船越英一郎、仕事がなくなった“2時間ドラマの帝王”役に挑戦! 人生のリベンジに奔走するヒューマンコメディ6.3スタート
■船越英一郎(熱護大五郎役)
「船越英一郎で、どんなドラマを作ったら面白いだろうか」
2人のプロデューサーが、“船越ありき”で作り出してくれた作品で、その2人からの熱烈なラブレターとして、受け取らせていただきました。
熱護は、一言で言えば、「不器用で可哀そうな初老の男」です。ほんとうはすごく純粋で、情に厚くて、涙もろくて、俳優としての矜持、あるいはルールを自分の中にたくさん作り上げている。なんでそんな不器用な生き方をするんだろうか、と思うのですが、自分でルール、“足枷”をたくさんつけて追い込むことで、俳優という表現者にとって最もふさわしい生きざまを貫いているんです。僕、船越英一郎の中に、熱護大五郎が住んでいるようにも思いますし、熱護の中には、僕が住んでいるような気もします。言ってみれば、違う環境で、違う親に育てられた双子、といったようなところでしょうか。
このドラマのいちばんのテーマは『再生』です。どうしても視線が下向きになりがちな3年間が過ぎて、社会全体が再生の時を迎えているような気もします。そうした時に、これから未来に向かっていくみなさんの背中を優しく押すような、そんなあたたかいコメディードラマがここに生まれたと思っています。
お年寄りから小さなお子さんまで、幅広い世代のみなさまに必ず共感していただけると確信しています。今の時代、家族みんなでひとつのテレビを囲むということも多くないかもしれません。でも、それぞれで、このドラマをご覧いただき、ふっと顔を合わせた時に「こないだのテイオーさぁ…」と話題にして家族の団らんが生まれる。そんなドラマになったら、作り手冥利に尽きます。
『テイオーの長い休日』、明るく、楽しい、そしてちょっぴり泣けるドラマです。ぜひともみなさんでご覧ください!
■松本圭右(東海テレビ・プロデューサー)
日本のテレビ業界が舞台で、2時間ドラマの帝王が主人公…誰がどう考えても、この役は船越さんにしかできない!
とはいえ、仕事がない!とか、偏屈!とか、船越さんとは全く違うキャラ設定をつけてしまった…怒られたらどうしよう…
ドキドキしながら船越さんに会いに行くと、船越さんが笑顔で一言。「いいじゃん。台本も面白いね!」
心の底からホッとしました。と、同時に船越スマイルに魅了され、「ああ、だからこの人は帝王なのだ」と妙に納得しました。
人生は思い通りに行かないもの。ある日、突然、今までの自分の「普通」が通じなくなることは誰にでも起きることです。ですが、そのことは決してこれまでの人生を否定するものではないはず。そんな苦境に立たされた「変われない男」を船越さんに演じていただき、同じように頑張っている誰かの背中を押すドラマをお届けできればと思っております。
物語にはもうひとり、キーパーソンとして数年ぶりに社会に復帰する子育て世代のシングルマザーも登場します。仕事、夢、家族、喪失、様々なテーマをこれでもかと盛り込んだエンターテインメントを目指しますので、土曜の夜、登場人物の誰かに感情移入していただき、人生の荒波に立ち向かうエネルギーを感じて頂ければ幸いです。